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お花との出会い

祖母が生け花の講師をしていたという事もあって、子供の頃から私にとってお花は身近な存在です。

祖母の家に遊びに行くと、生け花で残った枝やお花を活けて、一人で『生け花遊び』をして楽しんでいました。

その後は、学生時代にやはり生け花をきちんと教わろうと、祖母とは別の流派ですが、生け花を習い始めました。

卒業後は、お花とは全く違うジャンルの職種につきましたが、お花の世界を見てみたくなりお花屋さんで働くようになりました。

お花の世界を離れた今、感じる事

今は結婚し、3人の子供がいます。

お花屋さんは第1子を妊娠した時に辞めましたが、お花の世界を離れてみて気づいたことがありました。

それは、お花を身近に感じている人が、思いの外少ない、という事です。

お花の世界は離れましたが、今も出来る限り家にお花を活けるようにしています。

家に遊びに来た友人は、お花を褒めてくれます。

もちろん褒めてもらう事はとてもうれしいです。

でも、その後にこう続きます。

「さすが、花屋さんやな。」とか、

「お花を習っていないから、活け方が分からないわ。」とか。

生け花を習っておいてこんな言い方は、とてもおかしく矛盾するかもしれませんが、お花は教わって活けるものでしょうか?

答えは、YESでもありNOでもあります。

生け花遊びをしていた頃の私は、もちろんお花の名前なんて知りません。

お花を活ける時の理論なんてもちろん分かりません。

ただ、楽しかっただけ。

お花を職業にしようと思えば、ある程度の技術を学んだり、数々の難しさにも直面します。

しかし、お家にお花を飾って楽しむ時に、物凄い技術や難しさは必要ありません。

ただ、美しいな、キレイだな、と思うお花を飾る、それだけです。

お家にお花を飾る時、技術でお花を活けたり理論を頭で考えたりはしません。

お家に帰って来た瞬間に、『あぁ、キレイだなぁ。』と思うお花をそこに置くだけです。

『お花屋さんに行くのがもっと楽しくなってもらう』ために

花屋さんに来られるお客様の大多数は、花をプレゼントする為に来られる方です。

最初は、「花が分からないからお任せします。」と買いに来られていたお客様が、徐々にお花が好きになっていかれて、ご自身のお好みや、ご自身らしさを出して注文されるようになった行くのを何度も見てきました。

お花は、それ自体でとても美しいです。

では、お花屋さんの仕事とは何でしょう?

例えば、お花同士の面白い組み合わせや美しい組み合わせを提案すること、新しいお花を紹介すること、素敵なお花の作品を作る事、と色々あります。

そして、多くの人にお花を好きになってもらう事も大事な役割だと思っています。

実際、私の接客したお客様が、お花屋さんに来た時よりも帰る時にお花がもっと好きになってくれていると実感できた時はとても嬉しい瞬間です。

それと同じことが文章を通じてでも出来ないかな、と思ったのが、このブログのきっかけです。

お花屋さんがもっと気軽に寄れるところになって欲しい。

キレイだなと思うお花を気軽に飾って欲しい。

その結果、多くの人が、『お花屋さんに行くのがもっと楽しくなる。』というのが、私の夢です。