先週の配達のお花の中のユリが咲いてきたので、活け替えをしたと思ったら、もう今週のお花の配達の日です。
先週に引き続き、今週もつぼみ付きの枝物です。
一緒に活けるお花は、春を代表するとっても有名なあのお花です。
お花の紹介
まず枝物は、青文字です。
枝の先の方に多数あるつぶつぶは、お花のつぼみです。
白っぽい黄色の小さなお花が咲く枝物です。
春の生け花では定番の枝物です。
メインのお花は、春と言えばこのお花、チューリップです。
おそらく子供が最初に名前を覚えるお花なのではないかと思います。
お庭や花壇で咲くのはもう少し先ですが、切り花の世界ではもうすでに出回っています。
切り花のチューリップがお花屋さんに並ぶのは、11月中旬から3月末くらいで、お庭で咲くころには、お花屋さんでは見かける事はほとんどありません。
定期配達のお花でチューリップが入っていたのは、今シーズン初です。
続いても、代表的な春のお花、マーガレットです。
そして、キレイな紫色と軽やかな姿のスカビオサ。
そして、ナデシコの様なお花の形のソネットカーネーション。
一般的なスプレーカーネーション(枝分かれをしているカーネーション)はこんな感じです。
花びらも多く、お花1輪のシルエットもこんもりとした半球形です。
一方、ソネットカーネーションの花びらはシンプルで、お花も平面的です。
スプレーカーネーションと比較すると、ソネットカーネーションの方が『野に咲く花』というようなナチュラルな雰囲気があり、可憐な印象があります。
(ソネットカーネーションにも、色々な品種がありますので、一概には言えませんが。)
最後に葉物が、椿の葉です。
枝物も含め、お花は全体的に明るい色調で、お花についている葉っぱも黄緑系で、春らしい軽やかな印象です。
葉物の椿だけが、葉っぱも厚みがあり濃いめの緑色ですので、そこだけ少し重めにならない様に、使用する分量を考えながら使っていきたいと思います。
花器を選ぶ
今回のお花は、黄緑系の枝物と明るい色調のお花です。
水がたくさん見えるように活けると、明るさが映えそうです。
そこで選んだのが、この水盤。
学生時代に生け花を習い始めた時に、初めて買った花器です。
生け花の基本の形をお稽古する時に学びやすい、この上なくシンプルな定番花器です。
澄んだ青い色も、植物をキレイに見せてくれます。
お花を活ける
まず、青文字を2本活けます。
今回はお花の前面にお水をしっかりと見せたいので、2本目に入れる枝(短い方)もやや後方に傾斜させます。
次にメインのお花、チューリップを活けます。
チューリップは、切り花の状態でも茎が伸びます。
傾斜を付けて活けても、お花は明るい方向に向いていきます。
作品を作る時には、チューリップを斜めや横方向に向けて使用することもあります。
どうしてもチューリップが光の方向に向いて欲しくない時には、ワイヤーをかけて固定することもあります。
しかし、家で活ける時にはそこまでする必要はないと、私は思います。
ですから、チューリップを活ける時には、あまり角度を付けずにまっすぐに近く活ける事が多いです。
とは言っても、チューリップ自体にそれぞれの形があり、茎もそれぞれ多少はカーブしていますので、それを活用して表情を出していきます。
次に、マーガレットを入れていきます。
マーガレットの葉は密についていますので、ある程度間引きながら分量を調整します。
ある程度の形は出来てきましたので、スカビオサはアクセントとして軽やかに2本入れます。
最後に葉物、椿の葉を入れます。
今回、椿の色合いだけが濃いめのグリーンで、他のお花とは色調が異なります。
ですから今回は椿の葉っぱには申し訳ないのですが、剣山を隠す役目だけを担ってもらう事にし、お花の足元にのみ配置します。
それでも若干重みが出てしまうので、椿の葉っぱの間の数か所に青文字を入れ込んで重たくならない様に仕上げて完成です。
まとめ
今回は、明るく軽やかな春らしい花材です。
お水もしっかりと見せる事により、更にフレッシュ感を増しています。
お花を活ける時には、お水も作品の一部になります。
さて青文字のつぼみは綺麗に咲いてくれるでしょうか?
また、経過を見ていきたいと思います。