春の生け花の楽しみは、豊富な花木が楽しめるところですが、
今回はなかでも大好きな花木。
白い可憐な小花がかわいい、こでまりの生け花です。
上部には動画もございます。
立体感や活ける手順等も分かりやすいかと思いますので、併せてご覧ください。
お花の紹介
メインの枝物、こでまりです。
白い小花がほぼ半球状に咲く枝物です。
枝は細く枝垂れるので、動きもあり表情豊かな作品を作る事が出来ます。
メインのお花は、品種は分かりませんが、黄色のバラです。
サブのお花には、スイトピーです。
少し濃い目のピンク。
先程のバラとこちらのスイトピーで、明るい作品になりそうです。
今回はこちらの3種類のお花を使用します。
花器を選ぶ
今回、お花は3種類と少なめです。
小出真理乃枝も細めで、程よくきれいに枝垂れているので、
花器から流れ出るような曲線が綺麗に見えるのではないかな?
という事で選んだのがこちらの花器。
漢字の『回』という字の様な形の黒の投げ入れ花器です。
どちらかというと、横長の形の作品が作りやすい花器です。
お花を入れる
お花を入れていく前に、先ずすることがあります。
花留めを作る事です。
花留めとは、花瓶にお花を活ける時にお花を思った位置でピタッと留めるために花器の中に作る仕掛けの事です。
枝物の使用しない部分を使い、花器の内側に橋を渡してあります。
今回の花器は横長なので、このように横に並べて2本。
花留めが出来れば、お花を入れていきます。
先ず、こでまりを入れます。
こでまりの枝は細く柔軟性があるので、もともと自然な曲線があります。
その曲線の具合(カーブの向きや角度)を見ながら入れる方向を決めます。
今回のカーブの向きは、向かって右側に入れるときれいな曲線をしていました。
曲線を生かして、1本は花器の口元より下に向かって流れ出るように、
もう1本は、立ち上げ上から覆うようなイメージで入れます。
続いてスイトピーを入れます。
スイトピーは、先に入れてあるこでまりと足元を揃えて入れます。
写真では奥行き感が分かりにくいですが、
1本は前傾させ、もう1本は真横に向けて、角度を変えてあります。
その後、バラを入れます。
1本はこでまりやスイトピーの足元に入れます。
残り2本は、バラと足元を揃えて横向き少し後方に傾斜させて入れます。
最後に、残っているこでまりを向かって左側や後方・お花の間に挿して、完成です。
まとめ
今回は、春の花木の中でも可憐で人気のあるこでまりを使った生け花です。
この作品を活けるポイントは、
花器自体は横長ですが、全ての枝が1か所から出ているようにお花を挿していく事です。
足元が広がり過ぎると、まとまらないのと同時に、こでまりの流れ出るような動きが分かりづらくなります。
1か所から上や下、横方向にお花が出ていることで、お花の勢いを感じる事が出来ます。
写真では分かりづらいですが、後方にも短いお花が入っていて、
お花は階段状に前が低く後ろが高い状態には並んでいません。
後方に短いお花があることで、立体感が出せます。
動画ではサイドの様子も分かりやすいかと思いますので、併せてご覧ください。
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