真夏はお店に並ぶお花の種類がが少なくなる傾向がああります。
暑すぎると、涼しい季節に比べるとお花の持ちも良くないです。
とは言っても、お花を活けたら少しでも長く楽しみたいですよね。
今週の生け花は、比較的持ちの良い夏の花材を使った生け花です。
お花の紹介
主になるのはパンパスグラスです。
棒?
このまま活けるのではありません。
まず、茎の途中に横向きに切れ目を入れます。
そこから皮を剥くと、中から穂が出てきます。
ススキよりボリュームがある穂です。
光の当たり方により、ホワイトやホワイトゴールド、ホワイトシルバーっぽくも見えます。
真夏のこの時期によく活けられる花材です。
メインのお花はモカラです。
ランの一種ですので、比較的暑さには強いです。
鮮やかな色彩も夏らしいイメージに仕上げやすいお花です。
サブのお花には、姫ひまわりです。
小ぶりなお花ですが、鮮やかなオレンジが元気で夏らしい印象を与えます。
スターチスです。
ドライフラワーでもよく見かけるスターチスですが、スターチスには様々な種類があります。
スターチスについて詳しく知りたい方はこちら。
今回のスターチスは昔からあるタイプのスターチスです。
ただし白系という事で少し印象は軽やかになります。
葉物には谷渡りです。
80㎝を超える長さの葉物ですので、迫力があります。
作品の中では、葉物としても主になるお花としても使われます。
花器を選ぶ
パンパスグラスは、垂直に近い角度で活けられることが多いのですが、
今回は風になびくように少し斜めに入れてみようと思います。
そこで選んだのがこちらの花器。
漢字の『回』の字の様な黒の投げ入れ花器です。
黒い部分全てにお水が入ります。
横長の形に活けやすいので、頻繁に使用している花器です。
お花を活ける
まず、谷渡りを入れます。
通常、投げ入れでお花を活ける時は、花留めというお花を思った位置で留める仕掛けを作ってからお花を入れていきます。
しかし今回は、花器の幅が狭いこと、
谷渡りが幅の広い葉物であること、
パンパスグラスも茎に太さがあること、を考え花留めなしで直接入れていく事にしました。
谷渡り2本は、もし長さが同じくらいなら少し長さに違いを作るようにカットします。
谷渡り2枚は裏面同士を向かい合わせ、葉先の位置をそろえ先端と中ほどをホッチキスで留めます。
その状態で根元の位置を揃えると、葉の下半分に曲線が生まれます。
その形を使い花器に入れると、上の写真の様な曲線に仕上がります。
次にパンパスグラスを入れます。
谷渡りと足元の位置が重なるように入れるとスッキリします。
谷渡りとパンパスグラス、花器の口元の境目に短くカットしたスターチスを入れます。
谷渡りとパンパスグラスの間を分けるように、モカラを入れます。
谷渡りとモカラの色のコントラストも綺麗です。
最後に姫ひまわりをリズミカルに入れて完成です。
まとめ
今回は、夏の花材パンパスグラスを中心にした夏の生け花です。
この作品を活けるポイントは、
谷渡りとパンパスグラスで曲線を作り、中央から元気があふれ出すように動きのある作品に仕上げる点です。
奥行きが少なく幅広の作品を入れる時も、
後方にも短いお花を入れ、お花を前が低い階段状に並べないようにすることを忘れずに。
後方に短いお花が入っていることで、作品に立体感が出てイキイキとした表情を見せてくれます。
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