秋の生け花 葉っぱを整理して、足元をスッキリ活ける

B!

ふと気が付けば、蝉の声がずいぶん小さくなています。

 

今週の定期配達のお花には、秋の気配を感じるお花がたくさん入っています。

 

お花や配色で、秋の気配を感じる生け花に仕上げたいと思います。

 

 

お花の紹介

まず枝物は、雪柳です。

 

雪柳は、年間通じて非常によく生け花で使用される花材です。

 

冬から春先にかけての、白い小花がたくさん咲いた雪柳。

 

今回の様に緑の葉っぱの雪柳。

 

そして秋の終わりには紅葉した雪柳。

 

どの季節の姿も美しく、季節感を感じさせます。

 

 

 

メインのお花は、デコラマムです。

 

ほんのりと淡いピンクの、非常に上品な雰囲気のするマムです。

 

 

サブのお花は、リンドウです。

 

りんどうは、和風な秋のお花の代表です。

 

ススキと組み合わせてお月見のお花として活けたり、

敬老の日のアレンジメントにもよく使用される、季節感の出しやすいお花です。

 

 

アクセントにはオンシジウムです。

 

今回のようなピンク~紫系のお花と共に活けると、作品が引き締まります。

 

 

あしらいには、小菊です。

 

 

 

花器を選ぶ

今回は葉物はありません。

 

メインのデコラマムのお花は、そんなに大きくありません。

 

雪柳オンシジウムは枝が細いですし、リンドウも直線的なお花ですので、

面よりも線が強調されるお花です。

 

線を強調させながら細く高く活けるのが似合いそうな花合わせです。

 

そこで選んだのがこちら。

黒の半球形の水盤です。

 

中に剣山を入れて使用します。

 

足元をスッキリとまとめ、すらっと高く活けていきます。

 

 

お花を活ける

まず、雪柳を活けます。

 

お花の紹介のところで使用している写真と見比べていただくと、非常に葉っぱが少ないです。

 

特に真ん中の枝から出ている葉っぱは、下から3分の2ほどまですべて取り除いています。

 

写真では、雪柳は1本に見えますが、実際には2本をきっちりと重ねて活けてます。

 

こうすることで、足元が細くなり、作品に緊張感が出せます。

 

 

次にリンドウを活けます。

 

先程の雪柳の引き締まった緊張感を消さない様に、リンドウも同じような位置に足元がくるように配置します。

 

 

 

その次にデコラマムを活けます。

 

今回のお花の中で唯一『面』を感じるお花です。

 

リズミカルに活けます。

 

 

それからオンシジウムを入れます。

 

オンシジウムは、光が差してくるように斜めに入れると綺麗です。

 

 

最後に空間に小菊を埋めて、完成です。

 

 

まとめ

細長いシルエットにお花を活けたい時は、

葉っぱや枝をある程度整理し、スッキリさせることがとても大事です。

 

今回の雪柳の様に、時には大胆に葉っぱを取り除く必要が出てくる時もあります。

 

しかし、その事により細長いシルエットが強調され、作品の狙いが明確になります。

 

そして同時にお花の色もくっきりと綺麗に見えます。

 

お花が上手くまとまらないときは、一度葉っぱを整理してみるとうまくいくかもしれません。

 

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