節分も過ぎたので、まだまだ寒いですが、春の予感をいろいろなところで感じます。
庭のクリスマスローズも綺麗に咲きそろい、芍薬は新芽を出し始めています。
お花屋さんの切り花は、もう完全に春のお花です。
今回の生け花も、春を代表する花木がメインです。
お花の紹介
主になる枝物は、啓翁桜です。
細めの枝にたくさんのお花が咲くのが特徴です。
今はまだつぼみですが、咲くとお花は薄いピンクでとても華やかです。
メインのお花は、ラッパ水仙です。
この写真では、まだ完全に開いていないので分かりづらいですが、
咲く姿がラッパの様な形のお花です。
品種にもよるみたいなのですが、今回のラッパ水仙は、ほとんど香りはありませんでした。
サブのお花は、スプレーマムです。
葉物には、椿の葉です。
花器を選ぶ
今回は花材が4種類で、少し少なめです。
桜は矯めが効かないので、素直に直線で活けます。
桜には十分な長さがありますが、メインのお花のラッパ水仙はそんなに長いお花ではありません。
ですから、主の枝物は傾斜のついた形に活けた方が似合いそうです。
そこで選んだのがこちらの花器。
紫のガラスの花器です。
紫の色は、啓翁桜のピンクやラッパ水仙の黄色ともよく合いそうです。
お花を活ける
まず主になる枝物、啓翁桜から入れます。
啓翁桜の枝は全て、向かって右側に傾斜させます。
次に、椿の葉を入れます。
椿の葉は枝分かれしているところでカットし、
先程の啓翁桜とは逆に、向かって左側にまとめて入れます。
その次に、ラッパ水仙を入れます。
水仙の葉っぱは、はさみの背などを軽く当て、
根元から葉先に向かって滑らせると、クルンっとカールさせる事が出来ます。
ただし、やりすぎるとハリがなくなってだらっとしてしまうので、程々に(笑)
今回も、少しカールさせ、表情をつけています。
好みにもよりますが、水仙はお花を正面に向けるのではなく、
上下や左右にすこしだけ振り分けて横顔を見せるように入れると、趣のある姿になります。
ガーベラやひまわりの様な平面的なお花の場合も同じです。
最後に、啓翁桜の枝と枝の間や、
椿の葉の間などの低い位置にスプレーマムを差し色として入れて、完成です。
まとめ
春は花木が豊富です。
花木は、それだけを活けても素敵なので、
花材は少なめでも十分にボリュームが出ます。
私は玄関にお花を活けていて、エアコンなどは入らず少し寒いので、
開花には少し時間がかかりそうですが、お花が咲くのが待ち遠しいです。
このお花を活けるポイントは、
右側は啓翁桜のエリア、左側は椿の葉のエリア、
という具合にしっかりとエリア分けをする事です。
しっかりとエリア分けをする事により、
それぞれのお花がその存在をしっかりと主張した作品になります。
そして、どの生け花にも言える事ですが、
手前が低く奥が高い階段状にならない様に、後方にも短いお花を入れ奥行と立体感を出すことも重要です。
来週は通常の生け花ですが、
再来週は桃の花を使ったひな祭り用の生け花です。
今年は生け花とアレンジメントをそれぞれ活ける予定です。
過去の桃の花を使った生け花作品はこちら⇩⇩⇩⇩⇩