お正月の生け花の花材・花器そして生け方を写真付きで解説しています。
こちらでは白梅を主にチューリップやミディ胡蝶蘭を使用した、
少しモダンな和風のお正月花を紹介しています。
2024年のお正月の生け花はこちら
お花の紹介
今回主になるのは松ではありません。
今回は白梅を主に活けていきます。
松は雌松。
メインのお花は、ミディ胡蝶蘭です。
途中で枝分かれをしているので立体感があり、小ぶりのお花が多くついている華やかなお花です。
サブのお花はチューリップです。
「もうチューリップがあるの?」と思われるかもしれませんが、
切り花の世界では、11月頃から流通し始めます。
切り花のチューリップは、お庭や花壇で見かけるよりもずっとずっと早い、
まだ寒い時期によく見かけるお花なのです。
サブのお花2つ目は、スプレーマムです。
コロンとまるい半球状のマムで、アレンジメントにもよく使われる可愛らしいお花です。
そしてお正月らしく千両です。
千両をお店でご自身でお求めになる時は、葉っぱがツヤツヤしていて、実がしっかりと付いているものを選ぶようにしましょう。
花器を選ぶ
今回はシンプルにこちら。
黒の楕円の花器です。
奥行きは大きめの剣山1つ分なので、かなり横に長い楕円形の花器です。
とてもベーシックですが、使いやすい花器です。
お花を活ける
飾る場所や、その時々の枝ぶりにもよりますが、
剣山は向かって左側に置くことの方が多いです。
今回は剣山を右側に配置したパターンを紹介します。
今回の主になる枝物は白梅ですので、まず白梅から活け始めます。
白梅2本で、どのくらいの大きさの作品を活けるかという高さと幅が決まります。
細くすらっとしている方の枝を垂直から見て15度くらいの角度で、
上部にボリュームのある方の枝を45度くらいの角度で入れます。
次に雌松を入れます。
雌松は向かって右側に、1本目に入れた白梅と2本目に入れた白梅の間くらいの角度で入れます。
この時、先程の白梅と雌松の先端をつないで出来る三角形が、2等辺三角形や正三角形にならない様に配置します。
きれいな正三角形や二等辺三角形を作ってしまうと、バランスがとれてとても人工的な印象になってしまうからです。
その次に、チューリップを入れます。
チューリップは、その葉っぱも独特なので、出来ればカットせずに一緒に使うようにします。
それから、ミディ胡蝶蘭を入れます。
胡蝶蘭はお花の付き方を見て、左右どちらかにふってください。
メインのお花の位置が決まれば、千両を入れていきます。
千両はあまり長くせず、足元にしっかりと入れていきます。
下に濃い緑の色が入る事で、お花の色が際立ちます。
同時にここで剣山が見えない様にしておきます。
最後にスペースの空いたところにスプレーマムを入れて、完成です。
まとめ
今回の生け花は、生け花の典型的な形ですが、メインの枝物に枝若松を使用せず白梅を使っている事で、モダンな印象に仕上がりました。
この作品を活ける時のポイントは、
白梅と雌松の先端をつないで出来る三角形を正三角形や二等辺三角形にならない様にする事。
そして後方にも短いお花を入れて、作品に立体感を出すことの2点です。
モダンな和風のお正月用盛花は、玄関やリビングにおすすめです。
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