今までにお花屋さんに行ったことのない方が、初めてお花屋さんに行くきっかけとなるのは、
「大切な人のお誕生日プレゼントに花を贈ってみよう。」と思った時ではないでしょうか?
ところがお花屋さんに着いたものの、どう注文したらいいのか、一体どの花を選べばいいのか分からないという声をよく耳にします。
私もお花屋さんで働いていた時、「お任せで!」という言葉を何度も聞いてきました。
もちろんお花屋さんにお任せでも素敵な誕生日プレゼントの花束が出来上がるでしょう。
でもせっかくなら、あなたらしい、そしてもらう方のイメージにぴったりな世界に一つだけの花束をプレゼント出来ればもっと素敵だと思いませんか?
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花束を贈るか、アレンジメントを贈るか
お誕生日にお花をプレゼントする場合、ほとんどの方が花束かアレンジメントを贈ります。
花束とは、切り花をまとめてラッピングしリボンをかけたものです。
お花は、ご自宅で花瓶などに活けて楽しんでいただけます。
アレンジメントとは、カゴなどの器に吸水スポンジをセットして、そこに切り花を活けたものです。
活けた状態でお渡ししますので、そのまま飾っていただけます。
では、お誕生日にお花をプレゼントするならば、花束とアレンジメントのどちらの方が向いているのでしょうか?
それは、お花を渡す場所や状況によって変わってきます。
例えば、会って直接渡す、レストランなどでお食事をしてその場で渡す、という場合には花束がお勧めです。
花束は、『渡す』という行為を美しく演出してくれます。
スポーツの優勝者や選挙の当選者にお渡しするのも花束であるように、祝福の気持ちを形にして渡すというのに向いているのが花束です。
お家にお伺いして渡す場合や、遠方に住む方に配送でお届けする場合などは、花束・アレンジメントのどちらでも構わないでしょう。
その場合は、お相手の方がお花を活け慣れている方なら花束を、手軽に楽しんでいただきたい場合にはアレンジメントを贈るのがおすすめです。
アレンジメントは『飾る』という点に焦点があたっています。
お花をどのような場所で渡すのかをイメージすると、花束・アレンジメントのどちらが向いているかが見えてきます。
お花屋さんに着いたら、いよいよ花選び。
『お花を選ぶ』といっても、何も使用するすべてのお花を自分一人で決めると言っているのではありません。
店頭にある色んなお花をザっと眺めて、「綺麗だな」、「好きだな」と思うお花を、まずは1種類選んでみて下さい。
それでも「センスがないから分からない」、「自信がないから選べない」と思われるかもしれません。
でもね、もしこの後にお誕生日のお祝いにケーキも買おうと思ってケーキ屋さんに行ったとします。
初めて見るケーキ、聞いたことのない名前のケーキ、食べたことのないケーキであっても、たいていの人は自分でケーキを選ぶことが出来ますよね?
「美味しそう」という見た目の直感で。
お花選びもそれと同じです。
全然難しい事じゃないんです!
何となく「コレ、好きかな?」、「気になるな。」という感覚でいいんです。
花選びはケーキ選びと一緒!? とは言っても、やっぱりピンと来ませんよね?
じゃあ、私だったら何を選ぶでしょうか?
いくつか具体的な例を挙げてみます。
奥様・彼女へのプレゼント
お花屋さんに置いてあるお花、といえば真っ先に思い浮かぶのが王道のバラでしょう。
では、バラの花束を例にとってみましょう。
可愛らしく優しい雰囲気の奥様や彼女には、淡い色や、パステルカラーのお花をおすすめします。
数種類のやわらかい色味のバラをぎゅっとまとめたブーケ風花束はいかがでしょうか?
スタイリッシュでおしゃれな奥様や彼女には、グリーンをたっぷりと使った花束をおすすめします。
色のお花は少し紫がかったピンクのバラと紫のリューココリーネにしぼり、グリーンのスプレーバラ(右下の方にある小さなグリーンのミニバラ)とグリーンの葉っぱを重ねることで、ピンク~紫という色が際立つ印象的な花束になります。
バラは種類が豊富です。
赤系、ピンク系、パープル系、オレンジ系、黄色系、と色が違えば雰囲気もとても異なります。
このようにもらう方のイメージを伝えることで、『バラの花束』だけでは伝わらない、雰囲気の違った花束が出来上がります。
色を指定したり、もらう方の雰囲気を伝える事で、あなたの持つイメージに近づけることが出来ます。
お母様へのプレゼント
ご自身のお母さまの場合も、義理のお母さまの場合も、基本的にはお上品でかつ豪華なイメージのお花をおすすめすることが多いです。
お母さまに初めてお花を贈る場合や、お花のお好みが分からない場合には、明るく清潔感のあるお花が良いのではないでしょうか?
大ぶりのピンクのバラをメインに、さわやかな明るいグリーンを合わせたアレンジメントは、明るく豪華で品のある仕上がりになります。
何度かお花を贈ったことのある場合や、お花のお好きなお母さまには、少し個性的で洒落た色合いのお花もおすすめです。
ほんのり色づいたピンクのカラーを軸にに紫の蘭モカラ、トルコキキョウやスカビオサといったお花好きの方にはお馴染みのお花でグラデーションにした花束は、個性を保ちつつも豪華で品のある仕上がりになります。
この様に、同じ『品のある花束』でももらう方の少しの情報でイメージの膨らませ方は違ってきます。
お子様へのプレゼント
お子様へのお誕生日プレゼントでお花を贈る場合、おじいちゃん・おばあちゃんからお孫さんへ、お友達のおうちのお子様へのプレゼントとして、などが考えられます。
チューリップはお子様が初めて名前を覚えるお花の1つで、お子様にも人気のあるお花です。
そのチューリップを中心に、可愛らしい小花や淡い色味を合わせたまあるい花束は、小さなお子様にも親しみやすいお花になています。
お子様と言っても、小学生の中高学年になると、急に可愛らしいものよりも大人っぽいものへのあこがれが強くなったりする時期があります。
そのような年代のお子様には、ちょっと大人びた色合いのお花を選んでみてはいかがでしょう?
バラやガーベラと言ったおなじみのお花も、ビビッドな色をチョイスすることで、ちょっぴり大人っぽい仕上がりになります。
この様に、お子様といっても年齢によってもお好みは違ってきますので、当然作るお花の雰囲気も変わってきます。
同性の友人の場合
昔からの友達、職場の同僚、ママ友、女性同士で友達のお誕生日にプレゼントを贈る機会はとても多いものです。
女性へのプレゼントといえば、コスメ、ファッション小物、雑貨など様々思い浮かびますが、身に着ける物や身の回りの物は自分で選びたい、という人も少なくありません。
そのような場合には、お花のプレゼントはおすすめです。
飾るのを目的としたお花は自分で買う事はあっても、花束を自分自身に買う事はないですものね。
同性へのプレゼントはとてもセンスを問われるので、ありきたりではないおしゃれなお花を贈りたいです。
お花自体はピンクやホワイトのとても可愛らしいチョイスですが、明るめのグリーンをたっぷり入れる事で、とても洗練された雰囲気に仕上がっています。
ホワイトやスモーキーな色といった派手な色は使わないで組み合わせたお花は、大人っぽい印象の花束です。
可愛らしい色の組み合わせの花束やアレンジメントももちろん素敵ですが、
同性からのプレゼントには、このようなおしゃれなお花の組み合わせもおすすめです。
私もお花屋さんで働いていた時、『洗練された』、『おしゃれな』、『スタイリッシュな』、などいう言葉で注文を受けると、とても気合を入れてお花を選んで、カッコいいお花を作った記憶があります。
お花の選び方とイメージの膨らませ方
このような具合に、お客様が選んだ1つの花とお客様からお聞きしたもらう方の情報から、お花の仕上がりのイメージをふくらませていきます。
ですので、お花を注文するときは、まず用途、ここではお誕生日だという事。
そして誰に渡すのか、奥様や彼女なのか、お母様なのか、お子様なのか、それとも同性の友人なのか?
その方の性別とおおまかな年齢、といったもらう方の情報をお花屋さんに伝えて下さい。
その後、気になるお花を1種類選んで下さい。
もちろんお花の名前が分からなくても気にする必要は全くありません。
私もお花屋さんで働いて初めて見た花、初めて名前を知った花がたくさんありました。
お花は無数にあるので、名前を知らないのは当然なのです。
そして、お花をどんな雰囲気に仕上げたいのかを言葉でお花屋さんに伝えて下さい。
例えば、可愛らしくとか、ゴージャスにとか、カラフルにとか、スタイリッシュにとか、そのくらいの簡潔さで構いません。
もしそれが難しければ、もらう方がどんな雰囲気の方なのかでも構いません。
可愛らしい人、スポーティな人、お上品な人、おしゃれな人、など、これならそんなに難しくないのではありませんか?
続きはプロにお任せすれば、あなたの選んだお花にぴったり合うお花を、上手く組み合わせてくれます。
あなたがするのは、花を1本選ぶだけ。
ケーキ選びと同じで、第一印象でいいなと思うお花を選ぶだけ、と考えれば全然難しくないないですね?
でも、それだけで出来上がったお花は、完全にお花屋さんにお任せした時より、ずっとあなたらしい贈り物になります。
お花をプレゼントする時の予算は?
もう一つ大事な事が、ご予算です。
ご予算は、あなたの決めた金額をはっきり伝えて下さい。
お花屋さん時代によく言われたのが、「〇〇円の花束ってどんな大きさですか?」という質問です。
もちろん各お店によって、3000円ならこれくらい、5000円ならこれくらいという目安はありますので、言葉で伝えることは可能です。
しかし、使うお花の種類によってボリューム感は多少変わってきます。
更に『大きな』、『豪華な』、『抱えるくらいの』花束、と言っても人それぞれの持つ大きさのイメージは決して同じではありません。
それでも、「お花なんて買ったことがないから、全く見当もつかない。」
という方の為に、あえて言うなら、
3000円台だと仰々しくない花束の大きさです。
サッと渡せます。
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5000円台はチョット豪華だな!というサイズの花束になります。
片手で持つにはチョット大きいので、反対の手も添えて、という大きさです。
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10000円台になると、わぁ!という声が聞こえそうな、気合の入った花束です‼
しっかりと両手で渡して下さい。
「バラを〇本で花束を」のような注文をすると、本数が多ければもう少し金額かかります。
ただし、金額には地域やお店のある場所による差があります。
あくまでも、金額とその大きさへのコメントは私の個人的な感覚です。
そしてもし、お花屋さんが選んだお花が、あなたの思っていたイメージと少し違うなぁ、と思った時には、遠慮せず言って構いません。
花屋さんは、あなたにも、そしてお花をもらう方にも喜んでもらいたいので、イメージに沿うように一生懸命に考えてくれるはずです。
予約は必要?
偶然見つけたお花屋さんにふらっと立ち寄って、気に入ったお花で花束を注文する、というのももちろん可能です。
でも、もし「お誕生日の歳の数と同じ数の赤いバラで花束を作りたい。」とか、
「ユリが大好きなので、是非ともユリの花束を渡したい。」
というようなお花に指定のある場合は場合は、予約をして下さい。
1週間前までに予約をしておく、というのが目安です。
それ以外に予約が必要だと思われるのは、お誕生日が他のお花を使うイベントと重なっている場合です。
具体的に言うと、お誕生日が、母の日(5月の第2日曜日)、敬老の日(9月の第3月曜日)、クリスマスに近い場合。
これらの日は、多くの人がお花を贈ります。
お花屋さんが大混雑していたり、待ち時間が長くなったり、そもそもお花が売り切れちゃってたり、などが考えられるからです。
お盆や年末(12月27日頃~12月31日)も予約しておくことをお勧めします。
これらの時期はお花の市場がお休みで、お花屋さんに置いてあるお花の量や種類が少なくなっている可能性が高いからです。
年末に関しては、クリスマスの翌日からスーパーの食料品売り場は迎春ムードにすっかり変わっている事を知っていますか?
お花屋さんに並ぶお花も同じです。
年末には、新年を飾るお花(松や梅や柳といったお正月らしい枝物や豪華なイメージの蘭)が圧倒的に増え、普段見かけるようないわゆる普通のお花がめっきり数を減らしてしまうからです。
卒業・入学のシーズンや年度末などの異動のシーズンもお花を贈るお客様が多いシーズンなので、予約をしておいた方が安心な時期です。
予約の必要性については、こちらも合わせてお読みください。
予約なしでお花屋さんに行く時も、オーダーを受けてから花束やアレンジメントを作ると15分ほどは必要ですので、時間には余裕を持ってお花屋さんに行って下さい。
まとめ
何度も言いますが、お花選びを難しく考えないでください。
ケーキを選ぶ様な感覚で、第一印象の「いいな」で選んで下さい。
選んだお花の名前が分からなかったらお花屋さんがお花を作ってる間に聞いてみるのもいいでしょう。
黙々と作業するのが好きなお花屋さんもいるかもしれませんが、私はお花のことやラッピングのことを色々お話ししながら作るのが大好きでした。
お花をプレゼントする時に役立つ、ちょっとしたお花の知識が得られるかもしれません。
さあ、これからはちょっぴり自分のチョイスを入れたあなたらしい素敵お花で、大切な人のお誕生日をお祝いしましょう。
文章の最後になりましたが、私はプレゼントのお花を選ぶ時に花言葉は参考にはしません。
『花言葉とは?』も、是非ご覧ください。