お誕生日や結婚記念日、そしてクリスマス。
お花をプレゼントする多くのイベントでは、個人(1人)から個人へお花を贈りますが、
送別会や退職のお祝いで渡すお花に関しては、会社や仲間といった複数名から1人に贈ります。
ですので、そのお花を注文する人は非常に責任重大という事です。
もらう人に喜んでもらうお花であることはもちろん、贈る人全員が納得できるようなお花を注文しなければなりません。
「今年は送別会は出来ないので、お礼の気持ちを込めたお花のプレゼントをしよう」、と企画されている方も多いのではないでしょうか?
「お花屋さんなんて行ったことないのに」というあなたが、幹事としてお花の注文を取りまとめなければならないかもしれません。
どんなお花を選べばよいのか、どのように注文すれば印象に残る素敵なお花が出来上がるのか、普段お花屋さんに行かない方でもわかるように解説します。
何を贈るのか?
まず初めに切り花をプレゼントする場合、花束を贈るのか、アレンジメントを贈るのかを決めます。
花束とは、切り花をまとめてラッピングし、リボンをかけてあるものです。
アレンジメントとは、カゴなどの器に吸水スポンジをセットして、そこに切り花を活けてあるものです。
送別会や退職のお祝いでお渡しするお花に関して言えば、ごく少人数での送別会の場合を除き、ほとんどの場合は花束でご用意されます。
アレンジメントは、活けてある状態ですのでお家で活け直す必要もなく手軽で、飾るという点に重きを置いています。
一方花束は、お祝いの品として渡す、贈呈するという演出効果があります。
花束のお花の切り口には、キッチンペーパーの様なものにお水を含ませたうえでラッピングしてありますので、少しの時間の持ち歩きには問題ありません。
注文の仕方
では、実際にお花屋さんの店頭では、どのように注文すればよいのでしょうか?
まずはお花屋さんに用途を伝えます。
ここでは、『送別や退職のお祝い』という事です。
次に、お花をもらう方の性別とおおまかな年代を聞かせてください。
そして、どんな雰囲気のお花をお渡ししたいのかを教えてください。
例えば、豪華な感じ、おしゃれな感じ、可愛らしい感じ、などです。
お花の雰囲気、というのが難しければ、もらう方の雰囲気でも構いません。
真面目できっちりとした方、上品な方、明るい方、おしゃれな方、などです。
そして一番大事なご予算も忘れずに伝えて下さい。
ご予算とボリューム感について
「どのくらいの金額でどのくらいの大きさの花束になるのか?」というのが一番気になる点だと思います。
お花屋さんで働いていた頃も、
「○○円の花束ってどんな大きさですか?」とか、「かかえる感じの豪華な花束っていくらで作れますか?」
という内容の質問を頻繁に受けました。
実は、これは答えるのが非常に難しい質問なのです。
もちろんそれぞれのお店で、「3000円の花束だとこのくらい。」、「5000円だったらこのくらい。」、という大きさの目安はあります。
一般的には、
(もちろんお花屋さんのある立地でも価格は変わってきますし、それぞれのお花屋さんで考え方や作り方があります。
大きさのイメージも受け取る方によってそれぞれなので、あくまでも私の思う目安です。)
3000円台の花束は、気を遣わずに渡せそうな、カジュアルな雰囲気で、持ち帰りもしやすい大きさです。
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5000円台の花束は、片手で持つにはチョット大きいので反対の手も添えて、という豪華な印象の花束です。
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10000円以上の花束は、両方の手でしっかりと持つ、ゴージャスで立派な花束です。
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ただ、使うお花によりある程度までなら大きさを変える事も可能なのです。
送別会や退職祝いで贈るお花の場合は、ご予算が明確に決まっている場合がほとんどです。
ですので、
「男性向けの送別会の花束を○○円で、豪華に見えるようボリューム感重視でお願いします。」とか、
「退職される女性に贈る花束を○○円で、お花がお好きな方なので、通好みのカッコいいお花にして下さい。」
という風に、決まった予算の中で、どこを重視するのかを伝えるとスマートに注文することができます。
そのうえで、色の雰囲気や使いたいお花のご希望があれば相談しながらお花を選んでいくと、
出来上がりが「思ってたのと何か違う。。。」という事態を、かなりの確率で防ぐことが出来ます。
どんな雰囲気のお花を渡したいのか?とは
「どんな雰囲気のお花を渡したいのか?」、と言われてもピンとこないかもしれません。
では、いくつか例を挙げてみましょう。
ボリューム感を重視した花束
大勢からお一人にお花を贈る時、盛大にお祝いをする時などにお渡しする花束は、ボリューム感のある花束がおすすめです。
はっきりとした色や濃い目の色を入れカラフルに仕上げ、丈も長めの花束にすることで、ボリューム感たっぷりの花束が出来上がります。
濃いめの色を使ったカラフルな色合いのお花は、男性向け・女性向けどちらにもプレゼントしやすい色合いです。
明るい印象の花束
お花をもらう方が、「明るく元気な方」や、「スポーティな人」だとお聞きした時は、オレンジ・黄色系のお花をご用意することが多いです。
澄んだオレンジや黄色やのお花は、見ているだけで元気が出てきます。
オレンジ・黄色系のお花も、男性・女性問わずに人気のある色合いです。
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コンパクトな花束
例えば、少人数での送別会の場合や、あまり大げさではない贈り物をしたい場合や、持ち帰りのしやすさを重視される場合には、コンパクトな花束をご用意される場合もあります。
お花に高低差を付けずにまるくまとめた花束は、同じ金額で作った長さのある花束よりもボリューム感は減りますが、可愛らしくオシャレな仕上がりになります。
同系色のガーベラとスプレーバラでまとめた花束は、落ち着いた印象、すっきりした印象になります。
この花束の印象を言葉で表すと、「可愛らしいけど大人っぽく」とか、「甘すぎない感じで」という具合でしょうか?
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男性向けには?
男性向けのお花をご注文の際、
「青系で」とご依頼されることがあります。
ところが、このご注文がなかなか難しいのです。
実は、青いお花ってとても少ないのです。(←青いお花についてまとめた記事です。)
もちろん、ないわけでないのです。
しかし、とても少ない!
ある程度の長さのある花束でも使える青いお花の代表は、デルフィニウムです。
ただ、バラやガーベラのように、常にお店にあるわけではありません。
そして、価格が変動しやすいので、値段が高い日もあります。
更に、デルフィニウムをメインにしてもなかなかボリューム感が出にくかったり、他の色のお花に比べると、青い色のお花はおとなしく、もしかするとさみしい印象に感じてしまう方もいるかもしれません。
それならば、男性向けの花束にはどのようなお花がおすすめなのでしょうか?
まず1つは、青をメインにするのではなく、広い意味での青系のお花を効果的につかうのもおすすめです。
例えば、紫のトルコキキョウと赤のバラの組み合わせというのは、男性向けの花束のオーダーがあった時に、私がよく使用した色合わせです。
甘さが控えめになり、落ち着いたカッコいい雰囲気に仕上がりますので、男性にも喜ばれる色合わせです。
その他には、先ほど述べました、ボリューム感を重視した花束で紹介した濃いめの色の花束や、
明るい印象の花束で挙げた黄色・オレンジ系の花束は男性向けにもおすすめなのですが、
それらの他には、、、
シンプルに赤系のバラだけの花束もオススメです。
色々なお花をミックスするのではなく、シンプルにバラのみをまとめ、すっきりと引き締まった印象に仕上げると、男性が持っていてもとても様になる格好の良い花束が出来上がります。
お花に関して言えば、男性向けだから青と限定してしまう必要は全くありません。
予約は必要?
送別会の予定が決まれば、お早めに花束のご予約をしておくことをおすすめします。
お花屋さんのある場所にもよりますが、近くに企業やお役所、学校、病院などがある場合は、ご予約をしておく方が確実で安心です。
私の働いていたお花屋さんも、年末や年度末など、節目となる時期や人事異動の多い時期は大忙しでした。
とりわけお仕事の終わる夕方からは、ご予約のお花をお渡しするだけでもバタバタだった記憶があります。
そのバタバタがひと段落した夜には、お店のお花がすっかり空っぽになっている日もありました。
さらに街の普通のお花やさんの場合、1件のお店にスタッフはそんなに大勢いません。
私もそうでしたが、1人でお店を切り盛りしているところもたくさんあります。
その場合、ご予約のお花を作るので精一杯、当日のご注文はかなりお待ちいただかなくてはならない、なんて事も考えられます。
仮に、他のお客様がいらっしゃらなかったとしても、お客様のご注文を聞いてお花を選び、花束を作り始めてから完成するまで、約15分ほどかかります。
複数個必要な時は特に(もちろん1個の場合でも)、やはりご予約をお勧めします。
お客様が大切な送別会に遅れてはいけませんので、急いで花束を作りたい気持ちはやまやまですが、焦ってもいいものは出来ないのです。
ですので、ご予約はお早めに。
まとめ
仕事を教えてもらった先輩やお世話になった上司の送別や退職の際には、今までの感謝の気持ちを込めて素敵なお花を贈りたいですね。
今までお花屋さんに行ったことがないのに、送別会のお花の注文を任されてしまったとしても、
「どんなお花を渡したいのか?」、
決められた予算の範囲内で「どこを重視したお花にしたいのか?」という事がきちんとお花屋さんに伝われば、失敗しないお花選びが出来ます。
もらう方のイメージにぴったりのお花は、「ありがとう」や、「お疲れ様」の気持ちがきっと伝わります。
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