今週は秋の代表的なお花を使った生け花です。
早速見ていきましょう。
お花の紹介
まず、メインはコスモスです。
秋を代表するお花の1つです。
細い茎が風に揺れる様子、秋の澄んだ空気や空に映えるお花の色など、
秋の到来を感じるお花です。
同じく秋を代表するお花、リンドウです。
ブルー系の方が有名かもしれませんが、この赤紫系も秋らしさの演出という点では非常に優れています。
次にデンファレ。
真っ白なデンファレがコスモスやリンドウを上手く引き立ててくれそうです。
葉物はハランです。
とても大きな葉物ですが、葉の厚みは薄く、主張も少なめなので、使いやすい葉物です。
花器を選ぶ
今回は、コスモスやリンドウのお花のピンク系の色の美しさを強調したいと思います。
そこで選んだのはこちら。
白の深い水盤花器です。
この花器は、深型の水盤で中に剣山を入れて使います。
今回は縦に置いているのですが、
こちら向きに置くことを想定して作られた花器です。
三日月形になっています。
上の写真様に縦向きに置くと、サイドに切れ込みが入るような具合になる為、
花器とお花の一体感が出しやすくなります。
お花を入れる
先ず、ハランを入れます。
ハラン2枚は、長さを少し違えてカットします。
それらを裏側を合わせるようにいて、ぴったりとくっつけて2枚を入れます。
角度もほぼ垂直です。
次にコスモスを入れます。
コスモスは、枝分かれしてるところは適度にかっとし、モサモサとした葉っぱもある程度整理してスッキリさせます。
例えば、コスモスだけを花瓶にざっくりと入れる時は、これらの枝分かれしている部分や細かい葉っぱのモサモサがある事で雰囲気が出ます。
ただ、今回の様なスッキリとした縦長の作品を作る時には、横方向の広がりが出てしまうため、カットしてスッキリさせた方が美しいです。
カットした枝分かれした部分も、長さは十分ありますので、別の花瓶に活けられます。
それから、リンドウを入れます。
写真では分かりにくいですが、
1本はハランの横に、もう1本はコスモスの間に入れています。
お花の形を主張するのではなく、色を足すようなイメージで使用します。
デンファレは、三日月形の花器のくぼんだ部分を利用して、
花器のヘリに添わせて、お花の足元をまとめ花器との一体化を出すように入れます。
完成です。
まとめ
今回は、コスモスをメインにした秋の生け花です。
この作品を活けるポイントは、
『コスモスの整理』と『お花の花器をなじませる』という点です。
先程も述べましたように、コスモスの枝分かれしてるところや葉っぱは、
今回の様な縦のラインに活けたスッキリとした活け方の時には、ある程度取り除きスッキリさせると綺麗です。
また、花器とお花を一体化させるようにお花を入れる事で、
花器からお花までひとつながりの縦のラインを強調しよりスッキリと見せることが出来ます。
もちろん、今回も後方にもお花を入れて、
前が低い階段状にお花を並べないという事も、立体的な作品に仕上げるうえで非常に大切です。
後方にも短いお花を入れる事で、奥行き感が出て立体的な作品に仕上がります。