トルコキキョウの魅力

トルコキキョウ、というお花の名前を聞いて、パッとイメージの湧かない方も多いかもしれませんが、とても人気のあるお花です。

 

まだまだバラに比べると知名度は低いですが、実際にお花屋さんとしてお店に立っていると、お客様からの「このお花を使って」という指名のとても多いお花なのです。

 

八重咲き、一重咲き、大ぶり、小ぶり、と咲き方もバラエティにも富み、色も豊富です。

 

花束にもアレンジメントにも使いやすいトルコキキョウは、名前を知らない方もどこかで目にしているかもしれません。

 

ちなみに、上の写真の中のトルコキキョウは、アレンジメントの中央部分のほとんどのお花、大ぶりでひらひらしているお花です。

 

お花屋さんによっては、リシアンサスやユーストマ、と記されていることもあります。

 

一般的には、トルコキキョウという名前で呼ばれていることが多いので、ここではトルコキキョウと呼ぶことにします。

 

ちなみに、トルコキキョウという名前ですが、分類上はリンドウの仲間でキキョウの仲間ではありません。

 

しかもトルコという国とは何の関係もないようです。

 

なのに何故トルコキキョウという名前で呼ばれるようになったのかには諸説あるようですがはっきりとは分からないようなので、ここでは省略します。

 

たくさんあるトルコキキョウの種類の中からいくつかを紹介し、どのような用途で使われているのか、どのようなお花と組み合わせると美しいのか、などを見ていきたいと思います。

 

もし初めてトルコキキョウという名前を聞いたという方でも、きっとこのお花を好きになってもらえると思います。

 

トルコキキョウとはこんなお花

紫の縁取りのトルコキキョウ

私がお花屋さんで働き始めた頃は、トルコキキョウといえばこのような色味のお花でした。

 

気品があって美しいのですが、白と紫という色のコントラストがとても強いので好みが分かれてしまったりと、少し和風な雰囲気が強い為に用途が限られてしまったりという理由で、大人気のお花とまでは言えませんでした。

 

その後徐々に八重咲きの品種、しかもお花の1つ1つが大きめの品種をよく目にするようになっていきます。

 

上の写真の中に出てきていたような種類です。

 

これらのトルコキキョウは、パッと見たときはバラと見間違えるほど花びらが重なり合っていて非常に豪華な雰囲気がします。

 

はっきりした色のお花も多いバラに対して、トルコキキョウは優しいピンクアプリコットの様な色、クリーム色柔らかなグリーンなど、中間色が多いです。

 

柔らかな中間色が豊富という点もトルコキキョウが人気のある理由の1つかもしれません。

 

年間通じて流通しているので、特にお花の少ない季節には重宝します。

 

価格は少々高めで、1本800円以上することも珍しくはありませんが、1つの茎にたくさんのお花をつけていて、花持ちも良い点を考えると、安くはないですが価値はあると思います。

 

 

主な用途

どの様なシーンにも使われます。

ピンク系のトルコキキョウの花束

先ほども述べましたように、八重咲きの品種は非常に豪華な雰囲気がありますので、お誕生日発表会の花束としても人気があります。

 

淡いピンクのトルコキキョウと、それよりも少し濃いめのバラを合わせたピンク系のグラデーションの花束は、お子様から大人の方まで年齢を問わず一番人気のある配色です。

 

濃いめの紫のトルコキキョウの花束

淡い中間色が豊富だと述べましたが、紫にはこのようなシックな濃い色もあります。

 

同じくシックな赤のスプレーバラを合わせると、豪華で大人っぽい雰囲気に変わります。

 

例えば、結婚記念日クリスマスなどの大人っぽい豪華な花束のご依頼があった時に向いているお花の組み合わせです。

 

豪華な雰囲気のお花が好まれるシーンにブライダルがあります。

 

トルコキキョウはブライダルでも大活躍です。

ブライダルブーケ

キレイな真っ白のトルコキキョウは、ブライダルブーケの花材としても人気です。

 

白のキャスケードブーケ

白のトルコキキョウとバラのブーケです。

 

真っ白でひらひらしているのがトルコキキョウです。

 

 

高砂席の装花

ブーケだけでなく、ブライダルの会場装花にも使われます。

 

トルコキキョウはつぼみもとても美しいです。

 

ところどころでぴょんぴょん飛び出しているのがトルコキキョウのつぼみです。

 

トルコキキョウのつぼみは先に行くほど細く長さも適度にあり、きれいに巻いている形がとても美しいので、この様にアレンジメントのアクセントにもなります。

 

白のトルコキキョウがメインのお供え花

お花のもう一つの大事な役割であるお悔みのお花にも、トルコキキョウはよく使用されます。

 

白はもちろんの事、淡い黄色、淡いピンク、淡い紫など、上品な色味を選べば、地味にならない品のあるお供えのアレンジメントになります。

淡い紫のトルコキキョウ

 

お花の合わせ方

ひまわりとトルコキキョウ

左側の白いお花がトルコキキョウです。

 

夏場のお花の少ない時期にも出回っているトルコキキョウは、ひまわりと合わせる事も多いです。

 

これはブライダルのテーブル装花ですが、『ひまわりとトルコキキョウにグリーン』、というこのお花合わせはご自宅でお花を飾る時にも応用できます。

 

ひまわりと合わせるトルコキキョウの色は、白以外にも淡い黄色やグリーンを持ってきても爽やかで美しいです。

 

花瓶に活けたトルコキキョウ

トルコキキョウだけを活けても美しいです。

 

トルコキキョウは、1本の茎に複数のお花を付けているので、大きく咲いているお花からつぼみの物までいろいろな状態のお花があります。

 

つぼみの状態の時は、グリーンっぽい色をしていることが多いので、1種類だけを飾っても色の変化があります。

 

大きく咲いているお花よりつぼみは少し長さを残してカットすると、高低差が出て単調にならずにお花を活けることが出来ます。

 

 

私の好きなトルコキキョウ

紫とくすんだ色の、トルコキキョウがメインの花束

大ぶりで八重咲きのトルコキキョウが大好きです。

 

少しくすんだピンク、濃いと淡いの中間位の紫、どちらも色に派手さはありませんが咲き方はとても華やかです。

 

そこにシックな色のバラを合わせた花束は、お花をもらい慣れた大人の女性にも喜ばれそうな組み合わせです。

 

トルコキキョウは、色も豊富でどの色味にも味わいがあります。

 

同じ1輪のお花の中にも濃淡があったり、同じ茎のお花でも色の濃さが均一でなかったり、微妙なニュアンスが楽しめます。

 

年間通じてほぼいつでもお花屋さんにあるお花なので、今度お花屋さんに行ったらどんな種類があるか見てください。

 

パッと見た瞬間、トルコキキョウなのかバラなのか区別がつかなかった時は葉っぱを見てください。

 

バラの葉っぱは、端がギザギザしていて厚みがなく薄いです。

 

なめらかで比較的厚いもあり、マットな質感の葉っぱがトルコキキョウの葉っぱです。

 

トルコキキョウの葉っぱ

 

 

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