お花屋さんには、ユリやバラ、ガーベラといったとっても『お花らしいお花』以外に、
「何、これ? お花?」というようなお花っぽくないお花や植物(実、枝など)もたくさんあります。
そういったお花っぽくないお花や植物の中で、ほぼ間違いなく1番人気があるのがヒペリカムです。
プチプチ、コロコロとした小さな実であるヒペリカムは、お花屋さんに並べていてもとても目立つので、
名前を知らない方でも、「これを入れて花束(アレンジメント)を作ってください。」と指名を受ける事がとても多いです。
ヒペリカムには、純粋な真っ赤、オレンジっぽい赤、ピンクっぽい赤、ピンクそしてグリーン系などがあります。
このプチプチいているのは、お花が咲き終わった後の実です。
黄色い星型のがヒペリカムのお花で、ヒペリカムのお花の方は『切り花』としてはお花屋さんにはありません。
黄色く薄い花びらでふわふわとした軽い感じのお花なのですが、切り花として鑑賞するタイプのお花ではないからです。
1つ1つのお花の咲いている期間もそんなに長くはありません。
鉢植えも扱っているお花屋さんや、園芸店などで鉢植えのヒペリカムを置いてあったら、お花を見る機会があるかもしれません。
ヒペリカムは、地植えにしても丈夫で育てやすい植物なので、お庭などで見かける事もあるかもしれません。
お花屋さんでいう『ヒペリカム』とは、その『実』の事です。
どのような用途で使われるのか、どんなお花と合わせると可愛らしさを発揮するのか見ていきましょう。
こんな時によく使われます。
お庭などで育てた場合には6~7月にお花が咲きその後に実が出来るのですが、切り花の場合は輸入もありますしほぼ1年を通じていつでも流通しています。
先ほども述べましたように、ヒペリカムには赤を中心とした色やグリーン系があります。
特に赤からピンクにかけての色には、ツヤツヤしている種類もマットな種類もあります。
可愛らしい色と形のヒペリカムは、お子様からも人気があります。
私の娘もヒペリカムが大好きで、家に活けてあると、「イチゴ!イチゴ!」と言って大喜びしています。
(実際の大きさは、イチゴよりもかなり小さく、大きめの品種でもブルーベリー程度の大きさです。)
お子様にお花を渡す機会と言えば、発表会やお誕生日があります。
お子様向けには、ちょっとツヤツヤした赤系やピンク系を、同じく赤系やピンク系の可愛らしいお花に合わせてミニブーケにすると、可愛らしさが際立ちます。
ツヤツヤしたものに比べると、見かける機会は少ないかもしれませんが、マットな種類もきれいです。
ツヤツヤしたタイプに比べると、マットなタイプは少し大人っぽくシックな雰囲気があります。
中央の一番高いところや、その左斜め下などに使ってある白に近いピンクの丸いのがヒペリカムです。
スモーキーな色のお花と合わせたり、グレイッシュな葉っぱなどと合わせるとオシャレな組み合わせの花束になります。
大人向けの配色ですので、クリスマスプレゼントや結婚記念日のプレゼントにぴったりです。
澄んだ赤のヒペリカムは、クリスマスの時期のアレンジメント、花束そしてディスプレイにも活躍します。
色々な種類の赤いお花に交じってヒペリカムも存在感を出しています。
同じような色のお花をたくさん使ってアレンジメントを作る時には、お花の大きさや表面の質感の違うものを持ってくると単調になりません。
ヒペリカムの様に、小さくてころころしていてツヤツヤした質感は他のお花にはない質感なので、アレンジメントのいいアクセントになります。
赤いお花をたくさん使う機会は他にもあります。
還暦のお祝いの花束やアレンジメントを作る時です。
バラ、ガーベラ、カーネーション、アルストロメリア、などの赤いお花と一緒にヒペリカムも大活躍してくれます。
ご自宅でヒペリカムを活ける
ご自宅に活けるお花を探している時、ヒペリカムが目に留まったとします。
とても短くカットして、テーブルの上に1本だけ飾るのならば、単品で活けるのも可愛らしいです。
でも、もう少し長さを出して活けるときには、ヒペリカムだけでは少し物足りないと思うかもししれません。
その場合、どんなお花と合わせるとよいのでしょうか?
お花とお花を組み合わせる時に比べると、実とお花を組み合わせる場合の方が簡単で、比較的何を持ってきても合わせやすいです。
どんなお花と合わせるか、というよりも、どんな色を合わせるかでお花を選ぶのが良いと思います。
最初に選んだものに似たような色のちょっと濃いもしくはちょっと薄い色のお花をもってくるのが、一番まとまりやすいです。
もちろんお色のお好みはありますが、『同系色でまとめる』というのが、お家に飾りやすいです。
キレイな赤のヒペリカムには、赤や比較的濃いめのピンク系のお花を、
ピンクがかったヒペリカムには、ピンク系のお花をという合わせ方が基本です。
その中でも、比較的何色とでも合わせやすい色というのがあります。
このくらいの淡めのオレンジのヒペリカムは、何色とでも合わせやすいです。
ヒペリカムより少し濃いめのオレンジのバラと合わせると、明るく上品に仕上がります。
黄色のバラと合わせると先ほどに比べるとより明るく生き生きとした印象になります。
濃い赤系と合わせるとシックで落ち着いた印象になります。
このように、淡めのオレンジはのヒペリカムは、合わせるお花の色の選択肢が豊富で、そのお花の色によって印象は変わってくるので楽しく活けられます。
グリーンのヒペリカムも何色とでも合わせやすいです。
お花の方がチョット目立ってしまうかもしれませんが、それでもヒペリカムのコロッとした可愛らしさは十分発揮できています。
ヒペリカムは、年間通じてお花屋さんにあり、夏場でも長持ちします。
色のトーンさえ合わせれば、一緒に活けるお花の種類は限定されませんので、ご自身でお家に飾るお花を選んでみようと思った時にはヒペリカムはお勧めの花材です!
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