端午の節句に花菖蒲を生けてみませんか?
初めてでも簡単に挑戦できるように、活ける手順やポイントを解説しています。
上部には動画もありますので、併せてご覧ください。
お花の紹介
先ず、今回のメインのお花、花菖蒲です。
花菖蒲は直線的なスラリとした立ち姿の美しいお花です。
『尚武』(意味は武事・軍事を尊ぶこと)と音が同じことから、花菖蒲は端午の節句に飾られるようになったそうです。
ちなみに、お風呂に入れる『菖蒲湯』の菖蒲と、今回のお花の『花菖蒲』とは異なる植物です。
共に生けるお花は、デコラマム。
一般的なお花よりも大きく咲く、華やかな印象の菊のお花です。
お洒落なイメージもあるので、アレンジメントやブライダルにも使われます。
ソネットカーネーション。
お花の面が平面的な、スプレーカーネーションです。
葉物にはレザーファンです。
今回はこれら4種類のお花で、端午の節句にピッタリな生け花を活けたいと思います。
花器を選ぶ
花菖蒲は、キリリとした立ち姿の美しいお花です。
生け花で使う場合も、垂直方向に立てて使うのが好きです。
そこで選んだのがこちらの花器。
波型の横長花器です。
今回はこの横長花器に、下の写真の様に剣山を2つ使いお花を挿していきたいと思います。
向かって左の方に大きい剣山、右に小さい剣山を配置しています。
お花を活ける
まず、花菖蒲を挿します。
左側の大きい剣山の方が主になります。
その大きい方の剣山に1番長い枝を垂直に近い角度で挿します。
そのあと、1本目より少し短く、ほんの少し傾斜させて2本目を挿します。
右の小さい方に、1番短い枝を挿します。
次にデコラマムを挿します。
2本のデコラマムをクロスさせてあります。
花菖蒲のまっすぐな直線と対比させています。
それから、レザーファンを入れます。
お花の足元を引き締めるために、水平に近い角度で入れてあります。
花器の口元が隠れるように、レザーファンの葉先は花器の口よりも下に来ています。
また、レザーファンを入れる事で剣山が見えなくなるようにもしています。
剣山はお花を活けるための道具なので、
作品が仕上がった時に、剣山は見えなくなっている必要があります。
レザーファンを斜めに、密に入れる事で、剣山が見えなくなりました。
そのあと、ソネットカーネーションを入れます。
ソネットカーネーションは、枝分かれしているところで切り分け、レザーファンの間からのぞかせるように入れます。
ソネットカーネーションのお花は平面的なので、
お花の高さが同じにならないようにお花の長さを調節し、高低差がある仕上げにします。
最後に花菖蒲の葉を足します。
花菖蒲のお花のついている茎を挟むように、その前後に葉を足していきます。
花菖蒲の葉はまっすぐそのまま使ってもキレイですが、私は少し曲線を作って入れました。
完成です。
正面から見た写真です。
まとめ
今回は、5月5日は端午の節句という事で、花菖蒲の生け花を紹介しました。
このお花を活けるポイントは、
花菖蒲はまっすぐに、長さはやや長めに挿す事。
足元はレザーファンなどの葉物を広くしっかりと広げ、
花菖蒲の高さを際立たせる事、の2点です。
今は蕾の花菖蒲ですが、開花すると華やかさが出るので、開花が楽しみです。
2日後、花菖蒲が開花しました。
更に翌日。
ちなみに、花菖蒲は花持ちはあまりよくはありません。
しかし、今咲いているお花が枯れてしまっても、2番花を咲かせる事が出来ます。
2番花の咲かせ方はこちら⇩⇩⇩⇩⇩