今回はシンプルに。寒桜を使った生け花

私が月に3回配達してもらっている定期配達のお花は、コースがいくつかあるのですが、それぞれ用途や価格に合わせ、お花屋さんが生け花用のお花を組み合わせて配達してくれています。

 

おおまかにいうと、枝物メインのお花サブのお花あしらい葉物、という具合にお花が組み合わされて配達されます。

 

自分でお花を選ぶとなると、好み色の組み合わせに偏りがちですが、チョイスしてもらうと

自分では選ばない様な組み合わせで、新たな発見をする事も多いです。

 

この定期配達のお花を取るようになってもう1年以上経つのですが、

「自分でお花を選ぶ時と比べるとカラフルなチョイスだなぁ。」と感じる事が多いです。

 

しかし今回は、初めての逆パターン。

 

ものすごくシンプルな色の組み合わせです。

 

 

お花の紹介

寒桜

まず、主となる枝物は、寒桜です。

 

『桜』と言えば、春のお花の代名詞の様なお花ですが、この寒桜は10月下旬から11月にかけて多く流通するお花です。

 

昨年もこの時期に活けています。(作品はこちら

 

定期配達のお花でのみならず、自分で購入して活ける事もある、大好きなお花です。(作品はこちら

 

肌寒いから寒いに変化するこの時期に、きれいな真っ白のお花を咲かせる、凛とした美しいお花です。

少しだけ開花している寒桜の花

一番咲いている箇所でこのくらいですので、これから徐々に開花し、長い間楽しめそうな状態です。

 

 

ミス菊

寒桜に合わせるメインのお花は、ミス菊です。

 

お花の周辺部分の花びらが細く長いタイプの菊ですので、スタイリッシュな印象のする菊です。

 

 

ソリダスター

サブのお花には、ソリダスターです。

 

小さなお花の集合ですが、まだほとんど咲いていないので、色の印象はまだあまりありませんが、

ミス菊とほぼ同じトーンの黄色です。

 

 

ドラセナ サンデリー

葉物には、ドラセナ サンデリーです。

 

淡めのグリーンにほぼクリーム色とも言えるごく薄いグリーンの斑入りの葉物は、とても柔らかい印象です。

 

先程も述べましたが、昨年もほぼ同時期に寒桜を活けています。

 

しかし、お花の組み合わせ方はかなり異なります。

寒桜を活ける

昨年は、黄色のに、朱色のバラの実

 

紫のハイブリッド スターチス

 

葉物も濃いグリーンのゴッドセフィアナ

 

という組み合わせでした。(詳細はこちら。)

 

明らかに色数が違います。

 

そして、私の好みは確実に今回の様なシンプルな配色です。

 

今回はシンプルにスッキリと寒桜を楽しみたいと思います。

 

 

花器を選ぶ

寒桜の美しさを素直に楽しみたいので、今回の花器の色は黒。

 

ボリューム感も少ないので、投げ入れのスタイルで。

 

そこで選んだのがこちら。

 

黒い投げ入れの花器

漢字の『回』の字の様な形の花器です。

 

奥行はあまりありませんので、横に広がる形に活けるのに向いた花器です。

 

前回前々回と、枝物を矯めたり折り曲げたりと、少し手を加えたお花を活けました。

 

今回は素直に、寒桜の枝を伸びやかに活けていきたいと思います。

 

 

お花を活ける

寒桜を活ける

まず、寒桜を活けます。

 

花器から両サイドに向けのびのびと、ただし左右非対称になるように活けます。

 

 

ミス菊を活ける

次にミス菊を活けます。

 

あまり長さは出さずに、花器の口元にお花が来るような長さで調整します。

 

菊を活ける時は、お水に浸かる部分の葉っぱは綺麗に整理しましょう。

 

菊の葉っぱ

葉っぱを取り除く時、大きな葉っぱだけでなく、その根元についている小さな葉っぱまできれいにい除くようにしてください。

 

お水に浸かる部分に葉っぱが残っていると、お水の傷む原因になり、お花の持ちも悪くなるからです。

 

 

ドラセナ サンデリ―を活ける

その次は、先にドラセナ サンデリーを活けます。

 

葉物は一番最後に活ける事が多いのですが、今回は先に入れました。

 

この後来るソリダスターの茎がとても細く、活けた時に何か安定させられるものがある方がピタッと思う位置に留まりやすいからです。

 

 

ソリダスターを活ける

最後にソリダスターを枝分かれしているところでいくつかに分け、それらを数本ずつまとめて入れれば完成です。

 

 

まとめ

今回は、寒桜も、最後に入れたソリダスターも、まだ完全には開いていません。

 

ですから今の段階では少し物足りないです。

 

寒桜がもう少し咲いてくると、凛とした美しさが更に際立ってくることだと思います。

 

今回は、少し時間をかけて楽しめそうなお花です。

 

 

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