夏の定番 ネイティブフラワーの生け花

私の子供たちの通う小学校では夏休みの間は運動場の開放を行っています。

 

が、夏休みも半分が過ぎたのですが、多くの日は「暑すぎる」という理由で運動場の開放は中止になっています。

 

今週も「開放しません」という連絡が何度か来ました。

 

本当に暑いです。

 

今週の生け花は、そんな暑い夏の定番、『ネイティブフラワー』を使った生け花です。

 

 

 

お花の紹介

ハラン

今回、枝物はありません。

 

主になるのは、葉物のハランです。

 

長さもしっかりとある大きな葉物です。

 

 

 

リューカデンドロン 

そしてリューカデンドロン

 

こちらが今回のタイトルでも使っているネイティブフラワーです。

 

バラやガーベラといったいわゆるお花らしいお花とは少し趣の異なるお花です。

 

ネイティブフラワーとは、南アフリカやオーストラリアなど、南半球原産のお花の総称です。

 

ネイティブフラワーに共通するお花の特徴は、力強い野性味です。

 

そして外見通りお花の持ちも非常にいいです。

 

特に暑い時期にはほかのお花に比べると、格段に日持ちがします。

 

夏場には非常に重宝するお花です。

 

 

 

ワックスフラワー

続いてワックスフラワー

 

こちらも先ほどのリューカデンドロンと同じくネイティブフラワーの一種です。

 

先程のリューカデンドロンとは異なり。小花系のネイティブフラワーなので、

どなたにでも好まれやすいのではないかと思います。

 

ワックスフラワーというその名前の通り、蝋細工のように光沢があり、パリパリとした手触りです。

 

かすかにレモンのような香りのする品種もあります。

 

こちらももちろん日持ちも良いです。

 

 

 

ヒペリカム

そして、お花屋さんでも常に人気のお花、ヒペリカムです。

 

今回は少し枝分かれしたボリューム感のある品種です。

 

 

 

ドラセナ 

葉物はドラセナ

 

今回はかなり大きめです。

 

 

 

花器を選ぶ

今回は、ハランをどのように扱うかによってかきが変わってくるかと思います。

 

ハランドラセナ

 

折角葉物が2種類あるので、葉物を少し加工して面白い表情が作れたらいいな、と思います。

 

そこで選んだのはこちらの花器。

投げ入れの花器

比較的オーソドックスな投げ入れの花器です。

 

花器が主張し過ぎないので、葉物の面白い線とネイティブフラワーの存在感を表現できるのではないかと思います。

 

 

 

お花を活ける

まず、お花を入れ始める前に花留めを作ります。

十字留め

花留めとは投げ入れでお花を活ける時に、お花を思う位置に留めるための仕掛けです。

 

枝物の使わない部分を使用して。花器の口元より少し下に突っ張り棒のように枝を渡します。

 

その枝を利用して、お花を動かないように固定していきます。

 

花材の量や使用するお花の茎の太さにより、写真のように十文字にれる場合と横または縦に1本だけ入れる場合があります。

 

 

リューカデンドロンを入れる

花留めが完成したら、リューカデンドロンを入れます。

 

リューカデンドロンは矯めやすい植物です。

 

今回は3本のうちの1本は強めに矯めて花器の口元より下に流れるような線になるように矯めてから入れてあります。

 

 

 

ドラセナを入れる

次にドラセナを入れます。

 

ドラセナは枝から外して1枚ずつの葉っぱの状態にします。

 

 

ドラセナの加工

更にそのうちの何枚かをくるっと丸めてホッチキスで留めます。

 

その下処理をしてから主に向かって右側に入れていきます。

 

花器の口元付近にも葉っぱがかるように入れていきます。

 

 

 

ハランを入れる 

その次にハランを入れます。

 

ハランは葉っぱの表面積が大きいので、葉っぱの縦方向に何カ所か切れ目を入れ、

くるっと回転させます。

 

お料理で例えると、おせち料理のお煮しめで使う『手綱こんにゃく』の要領です。

 

面白い表情が作れます。

 

ハランはドラセナに比べると長さがあるので、下方向に流したり上方向に高さを出すために使います。

 

 

 

ワックスフラワーちヒペリカムを入れる

その後、ワックスフラワーを枝分かれしているところで切り離し、

束ねてお花をかたまりの状態にし、中央より右方向に入れます。

 

ヒペリカムも同じく枝分かれしているところでカットし、

こちらは中央よりも左方向に入れて完成です。

 

 

 

まとめ

今回は、夏の定番花材でもあるネイティブフラワーを使った生け花です。

 

この作品を活けるポイントは、

リューカデンドロンのインパクトが強いので、葉物にもしっかりと主張を持たせる事

 

主張の強い花材がある時は、小花系もまとめて使い、力のバランスを揃える事の2点です。

 

葉物の使い方として、

ホッチキスを使って留めるだけでなく、丸めたり折ったり編んだりねじったり。

 

これらのテクニックを覚えておくとボリューム感を出したり、強い主張のものと合わせたりという時にとても役に立ちます。

 

そして小花系も1つずつバラバラに入れると軽やかで可憐な印象になりますが、

ある程度まとめて入れると、強い印象のお花にも負けない力を発揮します。

 

その時々で使い分けられると、作品により変化が生まれバリエーションも増えます。

 

そしてこの作品以外にも言える事ですが、

後方にも背の低いお花を入れて、「お花が前にくるほど低い階段状に並ばないようにする」というのも非常に大切です。

 

後方にも背の低いお花を入れる事で、空間の広がりの感じられ伸びやかな作品に仕上げることが出来ます。

 

ネイティブフラワー、まだまだなじみのない方も多いかもしれません。

 

面白い質感で、いつもとは違った雰囲気を楽しむことが出来るお花です。

 

特に夏場の暑い時期には日持ちも良いので、お花屋さんで見かけた時は是非挑戦しお家に飾ってみて下さい。

 

 

 

ピアノやバレエの発表会におすすめの花束についてはこちらの記事をどうぞ⇩⇩⇩⇩⇩

 

 

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