花器からのインスピレーション。ガラスの細長い円柱形の花瓶に活ける

新聞の折込チラシか、ポスティングされたチラシかで、月に3回お花を配達してくれる会社があることを知りました。

 

生け花用の花材やアレンジメント用の花材をセットして、玄関まで届けてくれます。

 

私がいつも、お誕生日や母の日にプレゼントするお花を買っているお花屋さんは、家から車で20分ほどの距離にあるので、日常のお花を買いに行くには少し遠く、買いに行きそびれてしまう事も多いので、この配達を試してみる事にしました。

 

生け花のお花を配達してくれるコースは価格設定も豊富で、1回分のお花代が1000円未満のコースから、2000円台のコースまでさまざまありましたが、1回あたり1300円ほどで枝物や季節の少し珍しいお花を配達してくれるというコースを選択しました。

 

お花屋さんで購入すると、自分好みのお花のチョイスになるのでどうしても毎回似たようなお花になりがちですので、どのようなお花が配達されてくるのか、サンタさんからのプレゼントを開ける時の子供のように毎回とても楽しみです。

 

 

背の高い花器に活ける

お花の包みを開け花材を見てまず決めるのは、盛花にするか投げ入れにするか、という事です。

 

盛花とは、水盤に剣山を入れそこに活けるお花の生け方の事です。

 

投げ入れとは花瓶や壺に活けるお花の活け方の事です。

 

行李柳
今回のお花の包みを開けてまず目に留まったのは、行李柳(コウリヤナギ)です。

 

柳には種類が色々あり生け花では頻繁に使うのですが、この行李柳は細くてしなやかなので、よく『ため』が効きます。

 

行李柳をためる
すごく簡単に言うと、『ため』とは植物にじわじわと力を加えていき、もともとの線とは違う線を作り出すことです。

 

この、『じわじわ力を加えていく』というのがポイントで、チョット焦ってしまったり、少し違う事を考えながら曲げていると、力が入りすぎてポキっと折れてしまいます。

 

ためた行李柳
今までの数々の失敗経験から言うと、この行李柳はあまりミスなくためることが出来るので、行李柳はためて使おうと決めました。

 

 

背の高い花器
そこで選んだのがこの花器です。

 

この花器は高さが約60㎝あります。

 

通常生け花の投げ入れで使用する花器は25㎝前後のものが多いです。

 

しかもこの花器の幅(直径)は下で12㎝、口元では7cm位と、非常に縦長です。

 

お花を飾っている台が約78cmですので、花器の口元は140㎝近くになっています。

 

ですから台に置いたこの花器に普通にお花を植え向きに活けてしまうと、重心が物凄く上の方になり、家の中で見るにはとても首が付かれてしまいます。

 

この花器は、ためのきく花材を使い下向きのラインを出しつつ活ける時には非常に重宝します。

 

今回は投げ入れで、花器とおおまかな活け方は決まりましたので、次はメインのお花です。

 

今回はLAリリー(ユリ)が2本入っていたので、メインのお花はすぐに決まりました。

ボリュームを出したドラセナ
花器の口元にある程度のボリュームを出し、そこから下向きに柳を出したかったので、ドラセナを丸めてボリュームを出すことにしました。

ドラセナの処理の仕方
葉っぱを2つに折りホッチキスで留めてあります。

 

背の高い花器に活けたお花
仕上がりました。

 

届いた時はゆりがまだつぼみでしたが、少し開いてきたのが一番上の写真です。

 

ユリは咲いてくるとどんどん表情が変わってくるので、とても面白い花材です。

 

 

まとめ

セット販売になっているからといって、必ずしも全ての花材を1箇所で使用しなければならないわけではありません。

 

生け花を習っていた時も、花材がたくさん残った時にはもう1杯活ける事もありました。

 

ちなみに今回使用しなかった花材は、一輪挿しにして家の色々なところに飾ってあります。

スターチス
スターチスは、かなり前にお花に合わせて買ったドラセナ ゴッドセフィアナと一緒に。

 

ホトトギス
ホトトギスは和風なカゴに。

 

ヒペリカム
ヒペリカムは、娘が活けました。(といっても、カゴに入れただけですが。)

 

これだけ入って1300円ほどですから、お値打ちでした!

 

もちろん好みのお花ではない回もあるとは思いますが、自分では選ばないお花も活けてみると新たな発見があるので、また次回の配達が楽しみです。

 

 

 

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