ギガンジュームを使った夏の生け花 

夏場は、いわゆる枝物を使った生け花が少なくなります。

 

今週も主になる花材は枝物ではないです。

 

早速見ていきましょう。

 

 

 

 

お花の紹介

ギガンジューム

まず、主になるのはギガンジュームです。

 

先端にボール状のお花が咲きます。

 

お花は徐々に大きくなり、大きなものではソフトボールよりも大きくなります。

 

余談ですが、茎はネギの様な香りがします。

 

ネギやニンニクの仲間だからです。

 

 

 

LAリリー

メインのお花はLAリリーです。

 

まだつぼみなので分かりづらいですが、お花の色は黄色です。

 

 

 

ガーベラ

サブのお花はガーベラです。

 

 

 

モンステラ

葉物はモンステラです。

 

 

 

 

花器を選ぶ

今回のお花、ギガンジュームもユリも、開花後はボリュームが増します。

 

花器も大きめの物が合いそうです。

 

そこで選んだのがこちら。

 

白いトーチ型の花器

白のトーチ型の花器です。

 

この花器、高さが46cmほどあります。

 

お花のボリュームに負けない存在感があります

 

 

 

 

お花を活ける

投げ入れ(花瓶に活ける事)でお花を活ける前に、まずすることがあります。

 

花留めを作る事です。

 

花留めとは、投げ入れの際に、お花を思った角度や位置で留める為の花瓶の中の仕掛けの事です。

 

花留めには、花材(主に枝物などの)使わない部分を使用します。

十字留め

写真を撮り忘れてしまったので、別の花器の写真ですが。。。

 

この様に、花器の口元より少し下に、使わない花材で突っ張り棒を渡します。

 

これにより、花器の中が区分けされるので、思った位置や角度にお花を留める事が出来ます。

 

今回の花器も口が大きめなので、上の写真と度応用に縦横に枝を渡した『十字留め』を作ります。

 

花留めが出来れば、お花をいれていきます。

 

LAリリーを入れる

まず、LAリリーを入れます。

 

ユリがまだ開花していないので、咲いたところをイメージしながら入れます。

 

開花した一番下のお花の花びらが、花器の口元に重なるくらいの位置で長さを調整します。

 

2本入れる時は、角度や長さに変化を付けます。

 

 

モンステラを入れる

次にモンステラを入れます。

 

写真を撮った角度のせいで分かりづらいのですが、モンステラは前後に2枚入っています。

 

一般的には葉物は一番最後に入れる事が多いのですが、モンステラの葉は面的で大きいので、空間のあるうちに先に入れてしまいます。

 

 

ギガンジュームを入れる

続いて、ギガンジュームを入れます。

 

今回は高さのある花器ですから、上方向にはあまり伸ばしません。

 

LAリリーとギガンジュームを左右に振り分けて入れます。

 

この時、余りにも綺麗にLAリリーとギガンジュームを同じ長さや角度で入れて、左右対称にしてしまうと、不自然な感じがします。

 

必ず左右非対称になるように配置します。

 

 

ガーベラを入れる

最後にガーベラを入れて、完成です。

 

LAリリー、ギガンジューム共に存在感の大きなお花なので、

ガーベラはやや控えめに、隙間からちらっと見えるように入れます。

 

全てを前面に押し出すと、非常に暑苦しい作品になってしまうからです。

 

 

まとめ

今回は夏によく活けられる花材、ギガンジュームの生け花です。

 

この作品を活けるポイントは、

LAリリー、ギガンジューム共に時間と共にボリュームが出てくるので、しっかり大きめに活ける事。

 

LAリリーとギガンジュームを左右対称に配置しない事、の2点です。

 

この作品に限らず、左右対称にしないというのは非常に大事です。

 

左右対称は形としては美しいですが、自然な感じはしません。

 

また、左右非対称に比べて、どっしりとした安定ある印象になりやすいです。

 

左右非対称にすることで、軽やかで動きのある作品に仕上がります。

 

そしてどの作品に対しても言える事ですが、

お花を前が低い階段状に並べないという事も大切です。

 

後方やお花とお花の間にも短いお花を配置して、奥行き感や空間を感じるようにお花を入れると、軽やかで緩急ある作品が出来上がります。

 

 

6月の第3日曜日は父の日です。

 

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