秋の生け花 朱色っぽいオレンジやピンク系の紫

9月に入りました。

 

9月になったからといって、急に涼しくなるわけはないのですが、

やっぱり数日前までと比べると蒸し暑さもマシかな、と思います。

 

今週の生け花は、もうすっかり秋の模様。

 

お花の種類も色合いも、様変わりした秋の生け花です。

 

 

 

お花の紹介

野茨

まずメインの枝物は、野茨(ノイバラ)です。

 

枝の付き方がとてもユニークで面白い枝物です。

 

片方にだけ枝分かれした小さな枝が伸びます。

 

ですから、必然的に枝が『C』の字のように大きくカーブします。

 

今回届いた野茨は、実の色がまだまだグリーンの部分が多いのですが、

秋も深まってくると、もっとオレンジ色に色づいてきます。

 

 

 

リンドウ

お花はリンドウがメインです。

 

ちなみに感じでは『竜胆』と書きます。

 

知らないと読めない。。。

 

リンドウはもしかしたら青紫の色の方がより知られているかもしれませんが、

このピンク紫系も上品で人気があります。

 

もうすぐ敬老の日ですが(9月の第3日曜日)、

リンドウの鉢花や、リンドウを使ったアレンジメントも敬老の日に人気の贈り物です。

 

 

セダム

サブのお花はセダムです。

 

セダムは種類が豊富です。

 

品種によると、多肉植物の寄せ植えとして使用されることもあります。

 

また、寒さに強いタイプの場合は、お庭のグランドカバーとしても重宝されています。

 

切り花でよく見かけるのは、この様にコロンと大きなお花(といっても小花の集合ですが)の品種です。

 

 

 

丸葉ルスカス

葉物は、丸葉ルスカスです。

 

 

 

花器を選ぶ

今回は野茨の曲線の面白さを前面に出したいです。

 

特に矯める作業をしなくても、もともとの野茨の曲線だけでかなり大きなカーブを描いています。

 

そのカーブを下方向に持って来て、床面を意識した作品。

 

いや、もっと下の方まで流れるような線が描けそうです。

 

そこで選んだのがこちらの花器。

黒の半球形の花器

頻繁に登場している、黒の半球形の花器です。

 

中に剣山を入れて使用する立体的な水盤です。

 

私はお花は玄関に飾ることが多いです。

 

その際、床に直接花器を置くのではなく、

この黒いお花を置く台に花器を乗せて、そこにお花を活けています。

 

ですから花器を置いてある位置よりも下まで、

お花を流れるように活ける事も出来ます。

 

今回はそのように、花器の位置よりも下がるようなお花を活けたいと思います。

 

 

 

お花を活ける

野茨を入れる

まず、野茨を入れます。

 

野茨の曲線を意識して、左手前に大きくゆったりと入れます。

 

 

 

リンドウを入れる

次にリンドウを入れます。

 

今回は、『床面より下がった流れるような曲線』というのが一番強調したい部分ですので、

リンドウは余り長さを出さずに、コンパクトにまとめます。

 

リンドウを長いまま使用すると、上にも下にも目線の向かう方向が出来てしまい、

結局どっちつかずな作品になってしまいます。

 

まだほかにも入れる花材はありますが、

途中の段階からも、花器の口元にもしっかりお花をいれて引き締めておきます。

 

 

 

セダムを入れる

それから、セダム、続いて丸葉ルスカスを入れて完成です。

 

 

まとめ

今回は、野茨の曲線をメインに見せた生け花です。

 

この作品を活けるポイントは、

野茨の流れ出る曲線を見せる為、上方向には余り長さを出さない事

 

同じ理由で、右方向にも大きくお花や枝を広げない事

 

極端に左右アンバランスに入れる事で、

強調したいことがはっきり分かる、面白い作品に仕上がります。

 

そして今回ももちろん、後方にも短いお花を入れて、

お花が『前の低い階段状』に並ばないようにする、という事も大切です。

 

後方にも短いお花が入っていることで、

立体感が出るので、野茨の『流れ出ている』感じがより強調されます。

 

 

 

9月の第3日曜日は敬老の日。お勧めのお花を紹介しています⇩⇩⇩⇩⇩

 

 

 

 

 

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