一度眠りにつくとほとんど朝まで目が覚める事はないのですが、昨日は肌寒くて夜に目が覚めました。
日中はまだまだ暑いですが、ここ数日で急激に朝晩は涼しくなりました。
そう思っていたら、今週の定期配達のお花は、秋を感じるお花が入っていました。
吾亦紅。
秋の訪れを感じるお花の1つであるお花、われもこう。
大好きなお花の1つです。
お花の紹介
まず、枝物は雪柳です。
1年のうち何度も登場する雪柳は、その季節により見せる表情が様々です。
今回の様に、緑の葉っぱの時期の雪柳の他に、
春には白い小花をたくさん付けた雪柳。(お花の時期の雪柳の作品はこちら)
小さな白いお花が咲き誇る様子は、桜が咲く時期に公園などでもよく見かけます。
秋には紅葉した雪柳。(紅葉の雪柳の作品はこちら)
どの季節の雪柳も、細く伸びやかな枝が美しいです。
メインのお花は、鉄砲百合です。
キリリとした姿の美しい百合です。
アクセントのお花には、モカラです。
色鮮やかな蘭です。
ニュアンスを出すお花に、先ほど言っていた吾亦紅(われもこう)です。
お花屋さんのて店頭でも人気のあるお花で、アレンジメントや花束にプラスすると一気におしゃれな秋らしい雰囲気が出ます。
今回は、葉物はありません。
花器を選ぶ
最近、水盤に定番の形で活ける機会が多かったので、今回は少し変えようと思います。
そこで選んだのがこちら。
とても背の高い黄色のガラスの花器です。
この花器、高さが約60㎝あります。
投げ入れで使用する花器は25㎝~30㎝程度のものが多いです。
つまり一般的な花器の倍の背の高さのある花器なのです。
この花器は、花器の口元やそこから下に流れるようなお花を活けるのが良く似合います。
お花を活ける
まず、雪柳を活けます。
花器に入れる前に、雪柳はしっかり矯めておきます。
矯める、とは簡単に言うと『植物にじっくりじわじわと力を加えていって、曲線を作る』という作業です。
枝物の中でも、柳の種類は矯めが効きやすいのですが、雪柳は矯めている途中でポキッと折れてしまうことが多いので、焦らずゆっくりじわじわ力を加えていきます。
しっかり矯めが効いたら、花器の口元から流れ出すようなイメージで花器に入れます。
次に鉄砲百合を活けます。
百合はたいていの場合、しっかりした長さがありますが、使用する花器や活けかたによって時には思い切って短くカットする必要がある事もあります。
その際は、勇気をもって迷わずカットする気持ちが必要です。
今回の場合も、中途半端に長さがあると、間の悪い作品になってしまいますので、思い切って短くカットします。
続いてモカラを活けます。
鮮やかな紫がかったピンクが入る事で、一気に引き締まった印象になります。
最後に吾亦紅(われもこう)を、枝分かれしているところでいくつかにカットして入れて完成です。
作品の後方にもしっかりと入れる事で、奥行きのある立体的なお花に仕上げることが出来ます。
まとめ
アレンジメントに比べると、生け花は使うお花の種類は少なめです。
特に枝物や葉物でグリーンの分量が多い時は、この花器の様な色の付いた花器が案外使いやすいです。
花器を選ぶ時、白・黒・透明のガラスなど、定番の色の花器を選びがちですが、今回の様な色付きも案外使いやすいものです。
これからお花を始めようという方のオールマイティに使える『最初に購入する花器』にはなりにくいですが、色付き花器はお花の種類や色が少ない時にお花を際立たせることが出来るので、おすすめです。
また、今回の様なようなとても背の高い花器など、個性のある花器は、花器からどのようなお花を活けるのかをイメージして活けることが出来ます。
鉄砲百合は今はつぼみですが、少し時間をかけると凛とした白いお花が開いてきます。
咲くとまた少し雰囲気の違う華やかさが出てくるので、その変化も楽しみなお花になりました。