今週の定期配達のお花は非常に秋らしいお花です。
お花の紹介
まず枝物は、紅葉した雪柳が2本。
雪柳といえばこのような姿を思い浮かべるかもしれません。
4月のお花見の時期あたりに公園などで満開になっている姿は圧巻です。
お花の咲いている雪柳は、切り花でも流通しています。
まだつぼみの状態ですが、右上のブルーの円で囲っているのが、お花の付いている雪柳です。
切り花でお花の咲いている雪柳が流通するのは、冬の中盤からまだまだ寒い春の初め頃ですので、春を心待ちにするお花という印象です。
今回は、この季節らしく美しく紅葉した雪柳です。
メインのお花はコスモスです。
そして、私も頻繁に紹介しているヒペリカム。
今回は、適度に枝分かれしているものが1本。
さらに、二輪菊が3本。
スターチスも入っていました。
今回の葉物はモンステラです。
モンステラの葉の大きさにも大小ありますが、今回は大人の顔がすっぽり隠れてしまうほどの大きさの葉です。
花器選び
コスモスは垂直に活けるのが好きなので、縦方向に活けやすい花器を選びました。
今回選んだのは半球形の花器です。
直径約18㎝、高さ約12㎝と、あまり大きな花器ではありません。
しかしとても大きく(高く)活けることが出来る花器なのです。
お花を活ける
通常は枝物からまず活け始めるのですが、今回はコスモスの長さを中心に全体をまとめてかったので、まずコスモスを入れました。
コスモスは、秋の空に向かって伸びやかに花を咲かせている姿が好きなので、あまり角度をつけずに垂直方向に2本入れました。
縦方向を意識させたいので、下の方のお花や葉っぱは外しておきます。
続いて雪柳を入れます。
こちらも足元をすっきり見せたいので、下の方の枝や葉っぱはある程度除いておきます。
縦方向を意識し長さを出したコスモスと雪柳に対して、モンステラは短く活けます。
正面から見たときに、花器の口付近に重なるくらいの低さにカットし、花器との一体感を出し足元を引き締めます。
最後にヒペリカムをモンステラの葉っぱの間からのぞかせ完成です。
まとめ
花器選びのところでも述べましたが、この花器は花器はあまり大きくはありませんが、高く活ける事が出来ます。
通常、投げ入れ(壺に活ける)ならば花器の高さ、盛花(水盤に活ける)ならば水盤の幅や直径に対して、バランスの良い長さというものがあります。
大抵は、高さ・幅や直径に対して、一番長い枝でも2倍から2倍半がバランスの良い長さです。
この花器は、直径に対して高さのあるお花を活ける事が出来ると感覚では分かっていたのですが、今回出来上がったお花の高さを測ってみて改めて実感することが出来ました。
今回のお花の背丈は95㎝。
花器の幅の約5.2倍の高さに仕上がっていました。
半球形というやや特殊な形の花器だからこそ出来るバランスのとり方だと思います。
生け花を始める時に購入する最初の水盤には向いていませんが、こういう面白い花器があると活け方のバリエーションが増えます。
追加
今回は2輪菊3本とスターチスには全く手を付けませんでした。
雪柳とコスモスも下の方の枝を外したので、短い枝が残りました。
娘の出番です。
娘は何でも同じことをやりたがる年齢なので、生け花もしてみたくて仕方ありません。
ですから、残ったお花を活けるのが彼女の仕事です。
今回も楽しく活けてくれました。