お庭や花壇では春のお花がイキイキとしていますが、切り花の世界ではもう夏のお花がメインとなる季節です。

 

今週は夏を代表するお花を使った生け花です。

 

上部には動画もございますので、併せてご覧ください。

 

 

お花の紹介

粟

主になるのは、粟(アワ)です。

 

原型は、空き地や原っぱで見かけるエノコログサ(猫じゃらし)だと推測されているそうです。

 

五穀や十穀の1つにも含まれる粟は、生け花でもよく使われる花材です。

 

 

 

 

ひまわり

メインのお花は、ひまわりです。

 

夏のお花の代名詞ともいえる、とても人気のあるお花です。

 

外で咲くのはまだまだ先ですが、切り花では5月ごろから出回り始めます。

 

今回のひまわりは品種は分かりませんが、切り花としては中輪の扱いやすいサイズです。

 

 

 

 

デルフィニウム

サブのお花はデルフィニウムです。

 

数少ない青いお花の中の1つです。

 

薄紙のように透けるほど薄い花びら。

 

涼しげで繊細な印象のお花です。

 

 

 

 

スプレーカーネーション

スプレーカーネーションです。

 

カーネーションは色の展開がとても豊富です。

 

今回のスプレーカーネーションは、白が基調の縁取り部分が赤になっています。

 

 

 

 

擬宝珠

葉物は擬宝珠(ギボウシュ)です。

 

擬宝珠も夏のシーズンによく使われる葉物です。

 

 

 

今回はこれら5種類のお花を使って作品を作ります。

今回の花材

 

 

 

 

花器を選ぶ

今回は、枝分かれしているお花も多く、ひまわりもお花が面で咲く比較的大きなお花なので、

水盤にゆったりと活けようと思います。

 

選んだのはこちらの花器。

黒の波型水盤

黒の波型水盤です。

 

剣山は向かって左側に配置しています。

 

 

 

お花を活ける

粟を入れる

まず、を入れます。

 

写真では立体感が分かりづらいのですが、

短い方は後方に傾斜、長い方は前方に傾斜させています。

 

 

 

ひまわりを入れる

次にひまわりを入れます。

 

ひまわりは横顔が綺麗だと思うので、その横顔が見えるように

お花の面を斜め上に向け、横顔が見えるように挿します。

 

今回はひまわりは2本使います。

 

2本のひまわりのお互いのお花の面が向かい合うように(内側を向くように)挿すと、まとまり感が出ます。

 

 

 

 

擬宝珠を入れる

そのあと擬宝珠(ギボウシュ)を入れます。

 

今回は短めにカットして、作品の足元を引き締めるようにアワやひまわりの出発点に挿します。

 

 

 

 

デルフィニウムを入れる

それから、デルフィニウムを入れます。

 

デルフィニウムは枝分かれしているところで切り分け、

むかって右側を中心に入れます。

 

剣山から放射状に広がるように、前方向だけでなく横方向にも向けて挿します。

 

 

 

スプレーカーネーションを入れる

最後にスプレーカーネーションを入れます。

 

スプレーカーネーションも同様に、枝分かれしているところで切り分けてから挿します。

 

スプレーカーネーションは作品の左側を中心に入れます。

 

同じ高さや同じ向きにならないように気を付けながら、剣山から前や横に放射状に広がるように挿します。

 

完成です。

 

 

 

まとめ

ひまわりの生け花

今回は、『初夏のひまわりの生け花』です。

 

デルフィニウムの爽やかなブルーと、粟や擬宝珠といった夏らしい花材を合わせています。

 

この作品を活けるポイントは、

ひまわりの黄色、デルフィニウムのブルー、スプレーカーネーションの赤、という3色がごちゃごちゃとしないように、

しっかりとゾーン分けをしてお花を入れる事

 

ひまわりが窮屈な感じに見えないように、お花を放射状に挿し、空間をたっぷり使う事、の2点です。

 

 

お花の前後の傾斜など立体感は、写真では分かりづらい部分のあるかと思います。

 

上部に動画もございますので、併せてごらんください。

 

 

 

 

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