今回は、久しぶりに生け花の定番の形に活けてみたいと思います。
お花の紹介
まず、枝物として木苺です。
木苺は春先から出回っていますが、初夏からこの時期にかけての木苺の葉は非常に大きめです。
葉の色も濃い緑色で非常にイキイキとして美しいです。
続いてのお花は、ヤリゲイトウです。
ケイトウには様々な品種があります。
この様にこんもりとしたタイプ。
ケイトウ(鶏頭)の名の通り、鶏のトサカの形そのままのタイプ。
切り花でもポット苗ででも見かけるセロシアもケイトウの仲間です。
鉢植えやポット苗では、このようなコンパクトなサイズのケイトウもよく見かけます。
夏から秋にかけて多く流通し、ほっこりとした色合いで発色も良いお花なので、切り花はハロウィンのアレンジメントにもよく使用されます。
話がそれてしまいましたが、今回のヤリゲイトウは、長さも十分にあり名前の通り槍の様な形の種類のケイトウです。
これだけの十分な長さがあれば、主となる枝物のような役割も出来ます。
メインのお花はバラです。
くせのない優しいピンク色のバラが3本入っています。
アクセントには、軍配なずなです。
生け花では初めて使いました。
空き地やあぜ道に生えていそう(ごめんなさい。。。)
でも、ふわっと軽い雰囲気は出そうです。
更にアクセントとして、桔梗が1本。
今回は、色の展開が少なめです。
花器を選らぶ
今回のお花は、ピンク系のヤリゲイトウ・バラと桔梗の薄紫だけで、色としてはシンプルです。
ヤリゲイトウの直線的な美しさをを出すためにも、生け花の定番の形に綺麗に活けてみたいと思います。
そこで選んだのが、この花器。
黒い楕円形の水盤です。
私が持っている花器の中では、一番ベーシックな花器です。
こちらにかっちりとした形に活けていこうと思います。
お花を活ける
まず、花器の左端に剣山をセットし、ヤリゲイトウを立ち上げます。
今回枝物には、木苺も十分な長さで入っていましたが、ヤリゲイトウの直線的な線を尊重し、こちらを主とするお花に決めました。
次に木苺を入れます。
右手前方向に低い角度で1本、残りは先ほど立ち上げた2本のヤリゲイトウの間や前方・後方に入れていきます。
それからバラを活けます。
色数が少ないので、木苺の葉の間からしっかりと主張できるように位置を定めます。
続いて桔梗を活けます。
細く繊細なお花が1本だけですので、他のお花に埋もれてしまわない様に、入れる位置をしっかりと見極める必要があります。
今回は、ヤリゲイトウ2本の間の後方に入れました。
最後に軍配なずなを空間の中央にいれ、木苺の葉が少し鬱蒼としているのでそれを整理すれば完成です。
まとめ
前回、今回と共に生け花の基本的な形に活ける機会が続きました。
基本的な形に活ける時も、後方にもしっかりとお花を挿す事が大切です。
サイドから見たところです。
奥行きがる生け花は、立体感が感じられお花もイキイキとします。
基本的な形を綺麗に活けるのは、とても難しいことを再認識しました。