5月の第2日曜日は母の日です。
子供の頃、お小遣いを握りしめ母の日にお花屋さんに花を買いに行った思い出のある方もいらっしゃるでしょう。
大人になって花屋さんに行くきっかけとなったのが母の日だった、という方にも数多くお会いしました。
実際のところ、私の主人もその一人です。
落ち着いた年齢になった時に、「母の日にお花を贈ろう」と思い、その時初めて花屋さんを訪れた、と言っています。
今では様々な業種が母の日商戦を繰り広げていますので、母の日の贈り物には豊富な選択肢があります。
でもやはり、お花とともに「ありがとう」という感謝の気持ちを伝えると心に響くのではないでしょうか?
母の日にはカーネーション?
では、母の日に最適なお花とはどんなお花なのでしょうか?
母の日=カーネーションと連想される方は大勢いらっしゃると思います。
では、なぜカーネーションなんでしょう?
そのきっかけを作ったのは20世紀初めのアンナ・ジャービスさんという一人のアメリカ人女性。
彼女の母親アン・ジャービスさんは南北戦争で傷付いた兵士たちをケアしていました。
そんなアンが亡くなった後、娘のアンナは亡き母を追悼する会で、生前母が好きだった白いカーネーションを参列者に配ったそうです。
この出来事がきっかけで、カーネーションが母の日を象徴するようになりました。
では、実際のところ『母の日に贈る花はカーネーションでなければならないのか?』
というと必ずしもそうではありません。
こんな事をいうと花を選ぶどころか余計に迷わせてしまいますよね?
一口にお母さんに花を贈るといっても、『お子様や学生さんからお母さんへ』、というケースもあります。
『働いている方やご結婚されている方からお母様そして義理のお母様へ』、というケースもあります。
つまり、贈る側も受け取る側も年齢が様々です。
ですからまず、贈る人の年齢層別で解説していきます。
子供さんが贈る場合
小さなお子様からお母さんへ
お花屋さんで働いていた時、毎年何度見てもとても癒された光景があります。
それは、小学生またはもっと小さい子供さんがお小遣いを握りしめてお母さんに渡すお花をお父さんやご兄弟と一緒に買いに来られる姿です。
とても愛らしく微笑ましい光景です。
多くの花屋さんでは、母の日の前日や当日にカーネーション1本をラッピングしてリボンをつけ可愛らしくしたものを用意しています。
お店によっては色のバリエーションを用意してあるところもあります。
小さなお子さまの場合ならこのように、カーネーションを可愛らしくラッピングしたものがおすすめです。
また、カーネーション1本のラッピングしたものは、用意してある他のプレゼントに添えても母の日らしさを演出できます。
学生さんには
少し大きな子供さんでもう少し予算があるという場合や、学生さんなどには、カーネーション数本に小花やグリーンを合わせた花束がおすすめです。
こちらも先ほどと同様に、多くのお花屋さんで、母の日前日や当日に店頭に数多く用意してあります。
お店にもよりますが、1000円台~2000円台で何パターンか用意してあるお店もあります。
お小遣いを少し貯めたり、アルバイトをしていて少し予算がある学生さんにおすすめです。
母の日らしい花束で、お母さんの喜んでいる顔が目に浮かびますね。
大人からの場合
仕事をするようになったり、結婚して自身にも子供が生まれたりすると、親のありがたさや大変さが分かり、感謝の気持ちも強くなりますよね。
忙しくて普段なかなか言えないありがとうの感謝の気持ちを是非とも素敵なお花と一緒に伝えたいですね。
予算は?
地域やお花屋さんのある場所によっても違ってきますが、
私の働いていた花屋さんでは3000円~5000円のご予算でお花をオーダーされるお客様が多かったです。
花束、それともアレンジメント?
切り花を贈る場合、2つの方法があります。
まず1つ目は花束にして贈る方法です。
花束とは切り花を束ねてラッピングしてリボンをかけてあるものです。
お花の切り口にはキッチンペーパーの様な物に水を含ませてありますので、ある程度の時間持ち歩くのには問題ありません。
もう1つの方法はアレンジメントです。
アレンジメントとは、カゴなどの器に給水スポンジ入れ、そこにお花を活けてあるものです。
こちらもお花は水に接していますので、持ち運びには問題はありません。
どちらがオススメ?
花束のメリット
花束でプレゼントした場合、お花は自宅で好きな長さにカットして、好きなように飾る事が出来ます。
お花は種類によって持ちが異なりますので、傷んだところだけを外して、活け替えながら、最後の1本まで長くお花を楽しむことが出来ます。
花瓶のお水を変えられますので、水が傷みにくく、比較的長持ちします。
花束のデメリット
お花を生けなれていない方の場合、花瓶や花ばさみがなかったり、お水替えが面倒に感じてしまうかもしれません。
アレンジメントのメリット
アレンジメントをお渡しした後は、そのまま飾ってお楽しみいただけます。
既にきれいな形に活けてあるので、お水が減ったら足してあげるだけで、お花を活け慣れていない方にも手軽にお楽しみいただけます。
アレンジメントのデメリット
お花が数個傷んでそれを抜いてしまった時に、全体が汚く見えてしまいます。
お水を入れ替えられないので、花瓶に比べるとお水が傷みやすいです。
もらう人に合わせて
このように花束、アレンジメント共にそれぞれ、メリットもデメリットがあります。
どちらが良いと一概に決める事は出来ません。
お渡しする人(ここではお母様)に合わせて贈りましょう。
ただ、私の働いていたお花屋さんでは、母の日に関して言えば、アレンジメントを贈られるお客様が多かったです。
いよいよお花選び
ではここからがいよいよお花選びです。
どのお花をメインにもってくるかという、というお話です。
お花選びは、贈る形が花束であっても、アレンジメントであっても、共通に言えることです。
やっぱり定番!カーネーション
母の日らしいお花を贈りたい、という場合にはやはりカーネーションをメインにした花束やアレンジメントがおすすめです。
赤やピンク系でまとめると、とても母の日らしい雰囲気に仕上がります。
グリーンのカーネーションを使うと、初夏らしい爽やかなイメージに仕上がります。
「カーネーションを使って」と言っても、その色によって仕上がりの雰囲気は全く違うものになります。
季節先取り!元気いっぱいのひまわり
ひまわりは夏のイメージが強い花ですが、切り花の世界では母の日のあたりにひまわりが店頭に並び始めます。
明るく元気でアクティブなお母様に似合うお花です。
もしお花屋さんにひまわりが出ていれば、ひまわりをメインにした花束やアレンジメントは、季節感も先取りで、母の日のプレゼントにとてもおすすめです。
可愛らしさナンバー1‼大人気のガーベラ
ガーベラも人気のあるお花です。
まあるいお花らしい可愛い形と豊富な色のバリエーションがあるガーベラは、女性らしく可愛らしいお母様によく似合います。
ピンクのガーベラをメインにし、赤のカーネーションへと続くピンク~赤の配色は、母の日らしさと可愛らしさのある雰囲気のなります。
誰もが夢見る!憧れのバラ
そして花といえばやっぱりバラです。
バラは、母の日においても人気の高いお花です。
バラは色が豊富にあるので、選ぶのもとても楽しいです。
ピンクのバラに紫系のカーネーションやグリーンを合わせると、大人っぽいおしゃれなアレンジメントになります。
何よりバラの花束には豪華な印象がありますので、チョット気合の入った母の日の贈り物や、失敗できない義理のお母様へのプレゼントとしても自信をもって贈る事が出来ますね!
私事ですが
ちなみに私の場合はどうか、というと私は義理の母にも実家の母にもバラをメインにした花束を贈っています。
何故かというと?
なぜならば、二人ともバラが好きだからです。
そして二人とも自宅で花を活けることに慣れているからです。
私は今はお花屋さんで働いてはいないので、母の日には1人のお客さんとしてお花屋さんに注文に行きます。
そしてこんな風に注文します。
義理の母には
可愛らしい色味が好きなので、優しい淡いピンクのバラを中心に上品な花束を○○円で。
カーネーションは入れても入れなくてもどちらでも構いません。
実家の母には
赤いバラを中心にグリーン(葉っぱや緑っぽい色のお花)多めでシックでカッコいい花束を○○円で。
カーネーションはそれに合いそうな色があれば入っていてもいいし、入っていなくても構いません。
と、こんな具合です。
好みを知るためのヒント
しかし、実家の母親の好みはある程度予測できても、義理のお母さんの好みはなかなか分かりづらいですよね。
でも、お洋服や小物、インテリアや雑貨などで多少の推測は出来るのではないでしょうか?
それらの好みをふまえて、お花を贈るのが初めての場合は、あまり冒険し過ぎないように選ぶのがいいかもしれませんね。
さて、私が上記のように注文して届けられたお花はどんなのかというと、
オーダーしたバラ以外のお花は、その時々でダリアだったり、シャクヤクだったり、あるいはトルコキキョウだったり、
と豪華な感じのするやや大ぶりの花がその時々のバラのお花の色や印象に合わせて組み合わされていました。
カーネーションが入っている時といない時は半々ぐらいですが、入っていた場合も目立つ鮮やかな色ではなく、メインのバラを引き引き立てるようなくすんだベージュピンク(ミルクティの様な色)やもう少し濃いブラウンなどが合わされていることが多いです。
この様なくすんだピンクのカーネーションは、単品で見ると強い主張はありませんが、何色とでも合わせやすくオシャレな仕上がりに欠かせません。
これだけは気を付けて!
こんな風に、母の日にカーネーションを贈るのには理由があり素晴らしい伝統ですが、それ以外のお花を使用しても全く構わないのです。
ただ1つだけ気を付けたいのは白いカーネーションだけを贈るのは避けましょう。
元々、亡くなったお母さんを偲んで白いカーネーションを渡したという歴史から、白いカーネーションには亡き母への思いというイメージがあるからです。
ご予約はお早めに!
母の日に花束やアレンジメントをオーダーする場合は、前もって予約を入れておくのが絶対におすすめです。
なぜならば、母の日の前の数日間の花屋さんの混雑ぶりは、クリスマスのケーキ屋さん、土用の丑の日のうなぎ屋さん、成人の日の美容室に負けず劣らず大変なものです。
遅めのランチを食べてから「母の日のお花を見に行く」や、日曜出勤の帰りに「お花屋さんに寄って帰る」ではお花はすっかり売り切れちゃっている可能性がとても大きいです。
ですので、母の日のお花ををオーダーするのなら予約は絶対です!!
ちなみに私はゴールデンウィークが始まる前、すなわち4月の最終週までに予約を済ませてしまいます。
ゴールデンウイークは子供たちが家にいてバタバタの大忙しで、母の日の事をすっかり忘れてしまうからです。
母の日は5月の第2日曜日なので、曜日の巡りによって一番早い場合は母の日が5月8日に来ちゃいます。
楽しいゴールデンウイークのイベントに気を取られてしまうと、母の日の事を忘れちゃいそうでしょ?
ですので、ご予約はお早めに!
とっておきの花束で感謝の気持ちを伝えよう
今年の母の日の花束はどんなのにしましょうか?
母の日らしいカーネーションを贈る事はもちろん素敵ですが、お母様の好みのお花を贈ることが出来ればもっと感謝の気持ちが表現できるのではないでしょうか?
今年はお母さまの大好きなお花を渡しながら「ありがとう」を言いたいですね。
ちなみに、母の日に贈るお花は、花束やアレンジメントだけではありません。
鉢植えのお花もとても人気があります。
母の日におすすめの鉢植えのお花に関してはこちら⇩⇩⇩⇩⇩
参考までに
追加となりますが、母の日の花束やアレンジメントに、
カーネーションを入たいのか入れないのか、どちらでもいいのか、という事を、お花屋さんにきちんと伝えておくべきです。
折角まとまりのある花束に、「カーネーションを入れなきゃ」、という感じでニュアンスの異なる色味のカーネーションを無理矢理入れてしまった結果、花束全体の雰囲気を損ねてしまう、という事ほど残念な事はありません。
お花屋さんサイドの言い分とすれば、「お花はお任せって言われてるけど、お客様はカーネーションが花束に入っていて当然って思っているんじゃないかしら。。。?」などと要らぬ詮索してしまうからです。