今年ほど「1年があっという間に過ぎた!」と感じた年は今までにないです。
まだ大掃除も全くできていないのに、もう12月も半ば。
この定期配達のお花も、今週が年内の最終の配達です。
12月の終わりらしく、クリスマスっぽいお花です。
お花の紹介
メインのお花はチューリップです。
チューリップと言えば、春のお花の代表ですが、切り花の世界では違います。
切り花のチューリップが多く流通するのは、11月から3月。
お庭や花壇で咲くよりもずっと早い時期なのです。
逆に言うと、
チューリップの咲く季節になってからお花屋さんにチューリップを買いに行っても
もうチューリップのシーズンは終わっていることが多いのです。
今回は、季節感の先取りのチューリップがメインです。
2本入っています。
サブのお花の2つ目は、モカラです。
小ぶりですが華やかな、蘭の一種です。
こちらも2本。
添えのお花には、スターチスです。
どちらかというとおとなしく地味な印象のお花ですが、
スターチスの紫色は、今回のメインのお花であるチューリップの赤やモカラのピンクとの相性がとてもいいです。
形全体を見せるより、色を見せるように活けるとうまくいきそうです。
葉物には、ドラセナ サンデリーです。
斑入りの明るめのグリーンは、一緒に入れるお花を生き生きと見せてくれます。
そして今回は、ゴールドのこんな飾りも入っていました。
ちょっとおもちゃっぽいですが(笑)、クリスマスっぽい雰囲気がでるかなぁ?
今回も枝物がないので、どこにでも飾りやすいコンパクトサイズの生け花です。
花器を選ぶ
今回はメインがチューリップですので、仕上がりのサイズは大きくはありません。
選んだのはこちらの花器。
黒の半球形の花器。
この花器は、今までに何度も定期配達のお花を活けるのにも使用しています。
その多くは、『大きく』活けています。
花瓶活けの場合でも水盤活けの場合でも、
仕上がった生け花の作品のサイズは、花器のサイズの倍~1,5倍くらいが一般的です。
しかしこの花器は、その花器のサイズに対して非常に大きく活けることが出来ます。
例えば、こんな感じ。
あるいは、こんな感じ。
ともに、花器サイズよりも作品はかなり大きめに仕上がっています。
しかし、もちろん『大きく活けない』という選択肢もあります。
今回は、花器に対して一般的なサイズ感でお花を仕上げていこうと思います。
お花を活ける
まず、チューリップを活けます。
チューリップは、葉っぱもその個性の1つですので、葉っぱの扱いにも気を配ります。
次に、モカラを活けます。
きれいなお花なので、全部見せたいところなのですが、
奥の方にもお花を配置することで、立体感が出てきます。
次は先に葉物であるドラセナを入れます。
それからスターチスを活けます。
先程も述べましたように、今回はスターチスの全体を見せるよりも、色合いを出した方がよさそうです。
そして、色味を足すように活ける時には、活ける場所をあまり広範囲に広げない方が効果的です。
今回で言えば、右横後方と、左斜め奥。
その2か所にスターチスをまとめて配置しています。
色々な場所にさし色を点々と配置すると、まとまりのない作品になってしまうからです。
最後にキラキラの飾りを後方に足せば、クリスマス感のある生け花の出来上がりです。
まとめ
今回は、ちょっぴりクリスマスを意識した生け花です。
クリスマスパーティなどお客様が来るときに、ちょっとしたお花が飾ってあるとお出迎え感がありますよね。
枝物を使わない生け花は、初心者の方にもいけやすく、場所も取らないので飾りやすいです。
クリスマス、年末年始の来客の多い時期に、
「ちょっとお花を飾ってみたい」という時、
是非参考にしてみて下さい。
ちなみにチューリップは、
切り花にした後も光の方向に見かって伸びる、という性質があります。
ですから数日後には、今回のお花のフォルムも少し変わっているかもしれません。
作品展の時などは、チューリップの向きが変わらない様に、ワイヤーなどで固定してしまう場合もありますが、今回はその変化も楽しみたいので、そのままにしています。
2019年の定期配達のお花は、これが最終回です。
来週の配達はお休みで、年末に迎春のお花の配達があります。
今回は、玄関に飾るお花と、床の間に飾るお花の2種類を活ける予定ですので、お楽しみに!
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