お花屋さんで働いていた時に、多くの人が花束やアレンジメントに入れてて欲しいという
『人気のあるお花』が数種類ありました。
今回はその中の1つでもあるかすみ草を使った生け花です。
生け花だけでなく、かすみ草の入った花束を活ける時にも使える、
かすみ草を活ける時の『ちょっとしたコツ』を紹介します。
お花の紹介
今回の定期配達のお花は、花瓶に活けるようなお花のチョイスでしたので、
枝物はありません。
ですからまずはメインのお花から。
メインのお花は、大輪のオリエンタルリリーです。
今はまだつぼみですが、白の大きなお花です。
サブのお花は、紅花です。
初夏から夏にかけて多く出回る、元気いっぱいの印象のお花です。
私は、紅花をひまわりと合わせるのが大好きです。
どちらも明るい太陽の光の似合う気持ちを前向きにしてくれるお花同士です。
2種類目のサブのお花は、ソネットカーネーションです。
一般的なカーネーションの、花びらが多くフリル状で立体感のあるお花とは少し趣の異なるカーネーションで、ナデシコのようなシンプルな花びらの形状で奥ゆかしさの感じられるカーネーションです。
もう少し開花すると、より可愛らしい印象が強くなります。
最後にあしらいにかすみ草です。
花器を選ぶ
今回は枝物がありませんので、花瓶に活けるようにざっくりと活けてみたいと思います。
ところが、いわゆる花瓶はあまり持っていないので、選んだのはこちら。
白の三日月型の花器。
中に剣山を入れて使用する、深さのある水盤です。
今回はこの花器に、余り高さを出さずにこんもりと活けていきたいと思います。
お花を活ける
まずは、ユリを活けます。
2本のうちの1本は、かなり短めにカットします。
一番下のお花が花器の口元に来るくらいの長さにします。
もう1本は、最初の1本の一番上のお花と少し重なる程度の長さに合わせます。
次にかすみ草を活けます。
かすみ草を活ける時は、他のお花より少し低く(短く)活けると美しくまとまります。
今の場合でしたら、ユリ。
ユリのお花よりお少し奥まったところでふんわりと広がるように活けると、ベールをまとったような印象に仕上がります。
反対に、かすみ草をユリのお花よりも手前に出すよう配置すると、
『ふんわり』というよりもごちゃごちゃとした印象になってしまいます。
次に紅花を活けます。
今回は、白い花器に白いユリとかすみ草、という『白』がが多い配色になっているので、
紅花は後方に持ってくる事にしました。
白い色の中でオレンジ色は目立つので、後方に少しあるだけでも十分に効果があります。
紅花の周辺にはあまりかすみ草が来ない様に配置しています。
紅花とかすみ草は、お花の持つイメージが少し違う様に思うので、あえて組み合わせない様に配置しました。
最後にソネットカーネーションを入れて完成です。
ソネットカーネーションも、かすみ草よりもほんの少しだけ長めに活けると、
かすみ草の中に埋没せずに色が綺麗に見えます。
まとめ
かすみ草を活ける時のポイントは、
『他のお花よりも若干短めに活ける』ことです。
かすみ草入りのの花束をもらった時にも同じことが言えます。
例えばバラとかすみ草の花束。
あまりにもかすみ草を長く前面に出してしまうと、
かすみ草のお花1つ1つがぴょんぴょん飛び出しているのが目立ってしまい、
全体的にごちゃごちゃとした印象になります。
反対にバラよりも少し短く落とし込むことで、
ふんわりとした柔らかさが表現できます。
このようにお花を活ける時には、ほんの少しの長さの調整がとても重要になってきます。
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