私の住む地方では、今週は比較的暖かい日が続いています。
週末までは暖かいですが、来週からは本格的な冬となるそうです。
年末が近づいてきているのを感じます。
今週の生け花は、「ややクリスマスを意識しているのかな?」という生け花です。
お花の紹介
まず、主になる枝物は、サンゴミズキです。
赤い枝物という事で、このクリスマスの時期によく使われる枝物です。
比較的矯めも効きやすい花材ですので、
直線的にも曲線的にも活ける事の出来る花材です。
更に、しっかりと矯めてリースの土台としても使うことが出来ます。
メインのお花は、日本水仙です。
お庭などで実際に咲く時期はもっと先なのですが、
切り花としては12月頃から出回り始め、お正月のお花としても扱われることが多いです。
とても上品で可憐なお花です。
サブのお花にはスターチスです。
カサカサっとしたドライな印象のあるお花です。
花器を選ぶ
今回は縦に長く活けてみようと思います。
今回選んだのはこちらの花器。
黒の半球形の水盤です。
中に剣山を入れて使用します。
花器自体は直径約18㎝と、そんなに大きなものではありません。
縦長・横長ともに大きく活けることも出来る、とても扱いやすい花器です。
お花を活ける
まず、サンゴミズキを軽く矯めてから、まっすぐ1本立てます。
今回、サンゴミズキは3本入っているのですが、そのうちの1本だけを先に使います。
3本の中で最も細めで長くスラっとしなやかなものが適しています。
次に日本水仙を入れます。
水仙の葉にはさみの背側などを軽くあて葉先に向かって滑らすと、クルンとカールさせることが出来ます。
慣れてくると力加減を微調整することで、カールする向きやカーブの具合に変化が付けられます。
ただ、やりすぎると張りがなくなってしまい「ダラッ」とだらしのない状態になってしまうので、やり過ぎには注意です。
次に残りの2本のサンゴミズキを入れます。
枝の付け根同士で上下に組み合わせると固定出来ますが、
お花用のワイヤーなどで重なり部分を固定するとより安定します。
それからスターチスを足元に入れます。
スターチスは、枝分かれしているところでカットして、日本水仙の足元に向きを考慮しながら丁寧に入れていきます。
そして最後にサンゴミズキの組んだ部分より上の長さを調整して完成です。
まとめ
今回はサンゴミズキの大きな枠の中に活けたような形に仕上げた生け花です。
この作品を活けるポイントは、
縦に長い作品なので、横にはあまり大きく広げない事です。
横にも広げてしまうと、『縦長』というインパクトが薄くなってしまいます。
どの作品にも言える事ですが、作品のテーマは1つです。
縦長、と決めたのなら、それ以外の要素は出来る限り省くと、明確な作品に仕上がります。
そして今回も作品の後方にも短いお花を入れ、しっかりと立体感を出すこともとても大切です。
今回ならば、水仙の葉やスターチスがそれに当たります。
お花が前が低い階段状に並んでいると、とても平面的に見えてしまうので、
はっぱや添えのお花を中心に短いお花を後方に入れ、立体的に仕上げるとより動きなのある面白い作品に仕上がります。
さて、来週ですが。
クリスマスのアレンジメントを活けてみようと思います。
クリスマスツリーやリースもいいですが、生のお花で作ったクリスマスのアレンジメントがお部屋にあると、益々クリスマス気分も盛り上がりますね。
来週のアレンジメントも是非ご覧ください。
玄関や和室に。和風なお花、和モダンなお花。
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