お月見の花を活けてみました。
朝晩涼しくなり湿度が減ってくると、ススキの風になびく姿が恋しくなります。
四季の変化っていいな、と思う作品に仕上がりました。
お花の紹介
先ずは今回のメイン、ススキです。
金色に輝くような美しい穂、秋を感じる植物です。
ピンポンマムです。
その名の通り、ピンポン玉のようにまんまるな菊です。
(今回はやや大きめでしたので、実際のピンポン玉より少し大きいくらいのサイズです。)
昔ながらの菊とは少し違った印象で、アレンジメントやブライダルブーケ、お店のディスプレイやパーティの装飾にもよく使われています。
淡いオレンジのこちらは、ケイトウです。
漢字では鶏頭と書きます。
昔ながらの鶏頭は赤色ですので、鶏のトサカに似ていることから付いた名前です。
こちらはオレンジ色なのでトサカのイメージとは異なるかもしれませんね。
ふわふわの毛糸やフェルトの様な質感が面白いお花です。
リンドウです。
澄んだ青の和風な印象のお花です。
こちらの茶色の小さな花は、ワレモコウです。
とても好きなお花です。
このブラウンのカラーが作品に秋らしさをプラスします。
花束やアレンジメントに入れてもとてもキュートです。
繊細なこちらのお花は、フジバカマです。
秋の七草の1つです。
決して大きく主張するお花ではないのですが、風情のある素敵なお花です。
葉物(枝物)には、ベビーハンズです。
花器を選ぶ
ススキは、あまり凝ったことをせず素直に垂直方向に入れるのがやパリ一番似合うかな?
と思うので、今回選んだ花器はこちら。
ベーシックな黒の楕円の水盤です。
剣山は向かって左端に配置しています。
お花を活ける
ススキは垂直に近い角度で、長さと角度に変化を付けて入れます。
次にリンドウを入れます。
ススキもリンドウも直線的なお花ですので、直立してしまわないように角度に気を付けます。
その次にベビーハンズを入れます。
足音がスカスカした感じにならないように低い位置にもしっかりと入れます。
この時に剣山をある程度見えなくなるまで隠します。
仕上がった時に剣山は見えないようにしておく必要があります。
何故なら剣山はお花を活けるための道具なので、仕上がった時に見えているとすこし興ざめだからです。
ピンポンマムとケイトウを入れます。
共に今回の花材の中では丸みのある大きめのお花なので、短めにカットして低い位置に入れます。
先程まで、やや葉っぱでワサワサしていた中央部分にしっかりと色のお花が入る事で作品が引き締まります。
フジバカマを向かって左下のリンドウの足元に、ワレモコウは高い位置にふんわりと入れて、完成です。
1つ前の写真の段階で出来上がりでもいいのですが、
フジバカマやワレモコウといった風を感じさせる軽やかなお花をプラスすると、作品に風情が出ます。
まとめ
今回はお月見のお花を活けました。
この作品を活けるポイントは、
直線的なお花(ここではススキとリンドウ)の角度や長さを全て変える事。
オーソドックスな生け花の形ですので、この様な形の時にこそ後方にも短いお花をきっちりと入れる事、の2点です。
前が低い階段状にお花を並べると、変化の乏しい平面的な作品になってしまいます。
後方に短いお花を入れる事で、奥行き感のある立体的な作品に仕上がります。
今年のお月見は9月10日です。
キレイなお月さまが見えるといいですね。
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