私の住んでいる地方は既に梅雨入りし、この一週間はずっと雨の日続きです。
今週の定期配達の生け花は、気持ちが明るくなるような配色のお花や、創作意欲の湧くお花がたくさん入っていました。
一日中薄暗く、気持ちも沈みがちになる梅雨時期におすすめの、気持ちも華やぐ楽しいお花を活けたいと思います。
お花の紹介
まずはメインのお花、フトイです。
フトイは湿地や浅い池などに生息する植物なので、お水のイメージがある植物です。
涼しげな印象なので、初夏の生け花では定番のお花です。
5本入っています。
メインのお花は、ガーベラです。
明るいイエローのガーベラが3本。
サブのお花1つ目は、スプレーバラです。
とても上品なピンク色なので、他のお花とも合わせやすい色合いです。
サブのお花の2つ目は、デンファレです。
デンファレは蘭の一種ですが、比較的お手頃な価格のお花です。
アクセントには、クラスペディアです。
私も初めて知りましたが、キク科のお花だそうです。
葉物は、定番のドラセナ ゴッドセフィアナです。
花器を選ぶ
今回は、ボリュームのあるお花はありませんが、お花の種類がたくさんあります。
少し大きめの作品も活けられそうです。
そこで選んだのがこちらの花器。
白いトーチ型の投げ入れ花器です。
こちらの写真だけではサイズ感は伝わりにくいですが、こちらの花器の高さは47㎝。
一般的な投げ入れで使用する花器は、高さが25~30㎝位の物が多いです。
倍近い高さのある背の高い花器です。
お花を活ける
先ずは、フトイから入れていきます。
フトイは、ストローのように中が空洞になっています。
ですから折ったり曲げたり、時には中にワイヤーを入れて丸くカールさせたり、と形を変化させやすいお花です。
今回は、2か所を折って三角をたくさん作ってから活けます。
折って交わっているところは、ホッチキスで留めてあります。
三角の大きさや角度を様々に変えて、色々な大きさや長さの三角を作ります。
それらを組み合わせて入れます。
私の場合、この時点ではフトイで作る三角形のデザインは、
おおまかに頭の中では出来上がっていますが、
フトイの組み合わせ方や角度などの細部は入れながら決めて行きます。
次にデンファレを入れます。
流れるような動きが感じられるように、フトイの入っていない方向に伸びやかに入れます。
デンファレに添わせるように、ドラセナ ゴッドセフィアナを入れます。
次にスプレーバラを入れます。
その次、ガーベラを入れます。
ガーベラは横から見ると、お花の個性が表れます。
それらをじっくり観察して、どの位置に入れると一番美しいかをしっかりと見極めて入れる位置を調整します。
最後にクラスペディアを入れて、完成です。
まとめ
今回は、黄色をアクセントに明るくリズミカルな作品が仕上がりました。
この作品を活けるポイントは、フトイで作った三角の形を楽しく入れていく事です。
余り難しく考えすぎると、平面的になってしまったり、決まりきった形になってしまい面白みに欠けます。
大雑把にアウトラインだけ考えて、あとは他のお花を入れながら調整し、最終的にバランスを見て仕上げるほうが上手くいきます。
私の作品も、フトイ部分にだけ注目してみると、最初と最後ではずいぶん形が違っています。
この作品以外にも言える事ですが、お花を『後ろが高く前が低い階段状に並べないこと』も非常に大切です。
後方にも短いお花を入れる事で、立体感のある伸びやかな作品に仕上げることが出来ます。
6月の第3日曜日は父の日。おすすめのお花や役立つ情報はこちらから⇩⇩⇩⇩⇩