今週の生け花は、大好きな春の花の1つ、こでまりがメインです。
こでまりの持つ繊細な曲線を壊さない様に、丁寧にお花を活けたいと思います。
お花の紹介
まずはメインの枝物、こでまりです。
この写真は、かなりアップで撮っています。
小さな白いお花が、コロンとまあるく咲く、とても可愛らしいお花です。
枝が細いので、お花が咲くとその重みで枝がしだれて、
そのカーブもとても優雅で美しいです。
合わせるお花は、まずスプレーストック カルテットです。
写真では少し分かりにくいですが、途中で枝分かれしたスプレー咲きのストックです。
次にカーネーションです。
濃いピンクと赤の中間のような色合いです。
ニゲラです。
数少ない青い色のお花の1つです。
茎が非常に細いので、軽やかな印象です。
モシャモシャとした葉っぱもとても印象的なお花です。
葉物は、ドラセナ サンデリーです。
花器を選ぶ
今回はこでまりの曲線をしっかりと見せたいです。
上から流れるようなラインもいいのですが。。。。。
今回は、
こちらの黒の投げ入れの花器を使い、ラインを横に広げた横長の曲線の作品を活けたいと思います。
お花をいける
まず、こでまりを入れます。
全てのお花には、キレイに見える向きがあります。
こでまりも綺麗に見える向きと枝のカーブの方向を見極めて、お花をいれる方向を決めます。
少し余談ですが、こでまりはとても大好きなお花なのですが、
生け花を始めた最初の頃はとても苦手な花材でした。
というのも、枝は非常に細く枝の先端の方に枝の割には大きめのお花がたくさんついている為、
重心のバランスを取るのが非常に難しいからです。
特に投げ入れで活ける場合、せっかく角度が綺麗に入ってもバランスがうまく取れずに
他のお花を活けている間に「クルン!」とお花の向きが回転してしまう事が度々ありました。
こればかりは、慣れでしか解決できないので、
もし初心者の方で「こでまりが上手く活けられない」というお悩みをお持ちでしたら、
ひたすら練習してみて下さい。
そのうち上手く活けられるようになります(笑)
次に、ドラセナを入れます。
左右に振り分けたこでまりの分かれ目の部分を中心に入れます。
この部分にお花が多めに入るので、予めたっぷりとグリーンを入れておきます。
次に、スプレーストックを入れます。
スプレー咲きの枝分かれしている部分でカットし、1本ずつに分けてから入れます。
長さは、お花部分が花器の口元からスタートするように長さを調整します。
仕上がった時に、左右のこでまりが別々になるのではなく、弧を描くように、
中央部分はお花でこんもりとさせていきます。
それから、カーネーションを入れます。
今回のカーネーションは、少し色が濃いめです。
ストックや後で入れるニゲラの色や繊細さにはすこしキツイように思いまいしたので、
短くカットして、見えるか見えないかくらいの低い位置でこでまりやドラセナの背後に入れました。
最後にニゲラを入れて、完成です。
ニゲラもかなり低い位置で枝分かれしているので、
1本ずつにバラバラに外してから、左右に振り分けます。
とても細い茎なので、ふわふわと漂うようなイメージで入れると、
ニゲラの良さが引き立ちます。
まとめ
今回は、こでまりを中心とした生け花です。
こでまりの特徴である綺麗な曲線を左右に広げて活けました。
この作品を活けるポイントは、
こでまりが裏返ってしまわない様に、お花の向きに注意する事。
仕上がった時にお花が1つ1つ別々にならずに、全体で大きな弧を描いたシルエットに仕上げる事、
の2点です。
もちろん今回も、後方にも背の低いお花を入れる事は大事です。
特に今回の花器は厚みが余りありません。
厚みのない花器に活ける時は、特に意識して後方に短いお花を入れるようにします。
作品自体の厚みが少ないので、平面的になりがちだからです。
後方にも短いお花を配置する事で、作品に奥行き感が感じられ、立体的な仕上がりになります。
こでまりはまだ少しつぼみの状態です。
もう少しお花が咲いてくると、グリーンの間にポンポンと白い丸い部分が見えてくるので、ますますリズミカルに、可愛らしくなってきます。
数日後が楽しみです。
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