今週の定期配達のお花は、秋色のお花がたくさん入っています。
この色彩、大好きです。
もちろん、どのお花にも魅力がありますが、
やっぱり大好きなお花が入っている時や、好きな色合わせだったりすると、
いいお花を活けよう!と気合が入ります。
今週は、気合を入れて活けることが出来ました。
お花の紹介
まず枝物は行李柳(コウリヤナギ)です。
前回の石化エニシダに引き続いての、曲線を楽しむことが出来る花材です。
メインのお花はミス菊です。
花びらが非常に細いのが特徴である、『糸菊』の一種です。
ミス菊の『ミス』って何だろう?と思って調べてみたところ、
その細い花びらが『御簾』を思い起こさせるから、名づけられたようです。
花びらは細いながらも、お花の直径は15~25cmあり(今回配達されたミス菊の直径は約20㎝ほど)
繊細・優雅でかつ印象的なお花です。
サブのお花は、不如帰(ホトトギス)です。
秋のお花の中で、大好きなお花の1つです。
とても大好きなお花なので、家の庭でも育てています。
庭では、モミジの木の下に植えているので、秋になると紅葉したモミジの色とホトトギスの紫でとてもいい雰囲気です。
庭で育てるのはそんなに難しくないのですが、
茎も太く葉も大きく、強くたくましく育ってしまい、
この写真のホトトギスより少しワイルドに仕上がっています(笑)。
サブのお花の2つ目は、ヒペリカムです。
お花屋さんでも非常に人気のあるお花で、
花束やアレンジメントに入れて、と言われることの多いお花です。
(ヒペリカムについてもっと詳しく知りたい方はこちらもどうぞ!)
うちの家でも子供たちに非常に人気で、活けていると
「いちごがある~」と喜んで、必ず
「食べていい?」と聞いてきます(笑) (注意!もちろん食べられません!)
葉物は、ドラセナです。
花器を選ぶ
今週も曲線を楽しむことが出来る行李柳(コウリヤナギ)が主なので、
選んだのはこちらの花器。
投げ入れのスタイルで、自由に曲げて軽やかい活けたいと思います。
お花を活ける
お花を活ける前に。
花器の内側の口元近くに、このような仕掛けを作っておきます。
十字留めと言われる、投げ入れでお花を思った位置に留められる仕掛けです。
花器の中の空間が仕切られるので、お花を思う位置で留めることが出来ます。
まずは、コウリヤナギを入れます。
先程の十字留めがあると、この様に花器の真ん中に枝物を立てることが出来ます。
次にミス菊を入れます。
菊を活ける時の注意点は、お水に浸かる部分の葉っぱっをキレイに取り除いておくという事です。
他のお花でも同じことが言えるのですが、特に菊は
葉っぱを取り除いても、葉っぱの付け根付近に小さな葉が残りやすいので、注意して必ず全て取り除きます。
お水に浸かる部分葉っぱが残っていると、お水が傷みやすくなり、その結果お花も長持ちしません。
今回私は、ミス菊の葉を極力省きました。
お花の葉の処理の仕方は、活け方だったり、他の花材との組み合わせ方だったり、合わせる葉物の種類や量によるところが大きいです。
今回は、口のそんなに大きくない投げ入れで、菊が3本、葉物にもボリュームがあります。
この様に密になりやすい時には、お花の葉をある程度取り除いてから活けると、
お花の表情もしっかりと見え、全体もスッキリとした印象のお花を活けることが出来ます。
今回は先に葉物を入れます。
ドラセナの葉は、3枚はそのままですが、残りの葉はくるっと丸めてホッチキスで留めています。
平たく薄い葉ですが、そうすることにより口元にボリューム感と厚みを出せます。
それからホトトギスを入れます。
細く繊細な茎を持つお花なので、ミス菊よりも少し高めに入れます。
最後に、向かって右下の花器の口元付近にヒペリカムを入れて、完成です。
まとめ
前回の石化エニシダに続き、行李柳(コウリヤナギ)も矯めの効く花材です。
枝物を矯める時は、焦らずじわじわ・ゆっくり、というのが鉄則です。
最初は何度も折ってしまうと思いますが、負けずに何度も練習してお花を自在に矯められるようになると、生け花の幅がとても広がります。
今回は、大好きな花材と大好きな色合いのお花でしたので、
私もコウリヤナギを折ってしまわない様に気合を入れて矯めたので、
いいお花が入りました!
10月29日は十三夜。お月見のお花はこちら⇩⇩⇩⇩⇩