私は月に3回生け花用のお花を配達してもらっているのですが、
12月はいつもの定期配達とは別に、希望者にはお正月用のお花の配達があります。
今年は、玄関やリビング向けの花瓶に活けるのが似合いそうなお花を1杯、
床の間など和室に似合う水盤活けのお花を1杯注文しました。
こちらでは、玄関やリビングにおすすめの花瓶に活けるお正月花を紹介します。
床の間や和室向けの水盤活けのお正月花はこちら。
2024年のお正月の生け花はこちら
お花の紹介
まずは簡単に花材を紹介します。
主になるのは枝若松です。
お正月花で使う松の中では、一番オーソドックスな松です。
葉は短めで、しっかりと密集した明るいグリーンの松が良いとされています。
松を扱う時は、多少ヤニで手が汚れます。
お花を活ける時につく汚れでしたら、
お湯で洗ったり、お風呂に入ると綺麗になる程度の汚れですが、
気になる方は、あらかじめ手にハンドクリームを塗ってから扱うと汚れが落ちやすいのでお試しください。
メインのお花は、LA ハイブリッドリリーです。
お花1つにボリューム感も程よくあり、花付きも良い黄色の百合です。
2本入っているので、華やかさが出ます。
華やかさをそえるお花として、デンファレ、蘭の一種です。
今回入っているデンファレは、長さもあり花付きもとても良いです。
デンファレは、蘭の中では比較的お手頃な価格ですので、作品を少し豪華に華やかに見せたい時におすすめのお花です。
添えのお花として風車菊です。
そして、お正月花と言えば千両です。
千両をお花屋さんでご自身で選ばれる時は、葉っぱがツヤツヤしていて、実がぎっしりとついているものを選ぶとよいです。
花器を選ぶ
長さのある枝若松と、そこそこ大輪のLAリリーの組み合わせですから、
下記にもボリューム感が欲しいです。
そこで選んだのが、こちら。
白のトーチ型の花器です。
この花器は、高さが47㎝ほどあります。
一般的な花器の倍近い高さです。
大きく、華やかに活けることが出来ます。
お花を活ける
まず、枝若松を活けます。
1本目の長い方は、花器の1.5倍ほどの長さ。
2本目の短い方は、1本目の3分の2くらいの長さに仕上げるとバランスが良く美しいです。
次に、LAリリーを活けます。
2本入っています。
まだつぼみの状態なので、イメージしづらいかもしれませんが、
短い方の1本は、お花が咲いた時に花器の口元にお花が来るように、
やや短めにカットして活けます。
もう1本は、こちらもお花が咲いた時にその短い方のお花のちょうど上におはなが来るくらいの長さにカットして入れます。
立派なユリの場合は、長さがありますので、
かなり大胆にカットしなくてはいけない場合があります。
しかし、「もったいないからと。」長いままで活けてしまうと、
お花が咲いた時に、重心が上がりすぎてバランスが悪くなる事もあります。
時には、思い切りよく短くカットする勇気も必要です(笑)
その次に、千両を活けます。
花器の口元付近に横方向にも広げると、徐々にしまりのあるお花になってきます。
その後、風車菊を入れます。
どのお花にも言える事ですが、お水の中に浸かる部分の葉っぱは、綺麗に取り除いておきます。
お水に浸かる部分に葉っぱが残っていると、お水が傷みお花の日持ちも悪くなってしまうからです。
特に菊は葉っぱを取り除く際、葉の付け根部分(茎と葉の境目)に葉っぱが残りがちです。
お正月花は長い期間飾るお花ですので、お水を傷みにくくするためにも、菊の葉っぱは特に気を付けて綺麗に取り除くようにしてください。
風車菊はこの段階ではあまり目立ちませんが、この後デンファレを入れるとバランスが取れてきます。
最後に、デンファレを活けて完成です。
1本は彩りとして、枝若松の間に配置します。
もう1本は、右方向に広げた千両とのバランスが良いように、左方向に程よく広げます。
先程入れた風車菊とデンファレが、左右で強弱をつけながらバランスを保っています。
まとめ
数日後にLAリリーが開花すると、更に華やかさは増してきます。
今回のお花は、¥2640(税込)でした。
街のお花屋さんで同種類の花材を単品で購入して組み合わせると、おそらくもう少し価格は上がるかと思います。
ただ、街のお花屋さんでも家で簡単に活けられるようなお正月用のセットされたお花を販売しているところが数多くあります。
セットされたお花の場合は、花瓶にラフに入れるだけでも十分かっこよく決まりますので、
普段お花を活け慣れていない方でもチャレンジしやすいです。
是非、お正月にむけて『新年の生け花』にも挑戦してみて下さい!
追加記事
2024年のお正月花はこちら⇩⇩⇩⇩⇩